「ユージは15分以内にマットに仰向けになる…」。微笑を浮かべながらそう言い切ったアングルのまなざしは殺気に満ちていた。
この日、来年1・4「レッスルキングダムII」東京ドーム大会のセミファイナルでIWGPヘビー級3代目ベルト争奪戦に臨むアングルと永田が会見。アングルは冒頭からケンカ腰のKO宣告を突き付けた。
いきなりの“先制口撃”に百戦錬磨のミスターIWGPもさすがにタジタジ。苦笑いを浮かべながら「では15分以内に倒せなかったらどうするんでしょうかね?」と応戦するのがやっとだ。それでも紳士にふるまう永田にアングルは容赦ない。矢継ぎ早に「最後は足首を壊してやるのさ」とニヤリ。不気味な予告で一気に畳みかけた。
ミスターIWGPに900秒殺や脚部への破壊予告を放ったのは決してリップサービスではない。「ミーのアンクルロックのえじきになれば、ユージもどうなるぐらいわかっているはずさ」。アングルは伝家の宝刀アンクルロックを駆使して永田のキックでの“蹴撃”を封じようと目論んでいる。
会見に3代目ベルトを持って来なかったことに永田からツッコミが入っても「必要ないだろ」と一蹴。ついには「ユージは結局ベルトに触れもできないままさ。ハッハッハ」とほくそ笑む。すでに試合へのモチベーションが高ぶっている永田をあざ笑うかのごとく徹底的に挑発を繰り返した。
自信満々のアングルが見据えているのは永田狩りだけではない。アングルは「タナハシがIWGP王者だと名乗っているらしいが、リアルチャンプはミーだ」と語気を強め「ユージとやった後に統一戦をやってもいいと思ってるよ」とピシャリ。正規のIWGPヘビー級王座との統一戦構想も視野にあることを明らかにした。
いよいよ臨戦態勢に突入したIWGP3代目ベルト争奪戦。ゴングまであと半月、余裕たっぷりのアングルは有言実行で900秒殺をやってしまうのか、目が離せなくなってきた。