同期には現オート界ナンバーワンの鈴木圭一郎がいるが、鈴木宏和も類まれなるスタート力でビッグレースでは幾度も見せ場を作ってきた。ただ、今までは「スタート力」に特化して注目されてきた。
しかし、ここに来て道中の精度も相当にレベルアップしている。
「9月のプレミアムカップ前にバルブを交換してから、かなりエンジンがよくなりました」と言うように、SGクラスと五分にわたり合うシーンが目立つ。
「エンジンがいいので練習も最小限に。空ぶかしも少なめにしています」とニンマリ。これは俗にいう「格納」に近い状態で、ほとんどマシンには手をつけていない。「エンジン全体がよくて、特に乗りやすいのが長所です」という。
先の川口普通開催の優勝戦で敗れはしたが、予選、準決勝の動きは“抜群”だった。あの動きが地元SGでも継続してできているなら、優出の可能性も十二分にある。
「いつかは乗ってみたい」というSG優勝戦。若干、スタートの切れ味が好調時の7割程度だが、それでもほとんどトップスタートを切れており、心配は無用。初日から車券で追いかけていきたい選手である。