1.4東京ドーム大会で飯伏幸太に失神KOで完勝し、NEVER無差別級王者となったオスプレイ。昨年まではIWGPジュニアヘビー級王座戦線を争っていたが、王座奪還以降はヘビー級戦士との試合が多く組まれるようになった。
「俺はジュニアヘビー級の域を超えた」
本人はこう語る。21日には棚橋弘至とのタッグで、ランス・アーチャー&デイビーボーイ・スミスJr.のK.E.Sと対戦すると、オスプレイがスミスからオスカッターで3カウントを奪取した。22日にはROHのダルトン・キャッスルを相手にNEVER無差別級王座の防衛戦を行いストーム・ブレーカーで完勝防衛に成功。23日には後藤洋央紀とのタッグで、ROHのジェフ・コブ&キャッスルと対戦。ROH世界TV王者で119kgの巨漢レスラー、コブからストーム・ブレーカーで3カウントを奪ってみせた。後楽園ホールの対ヘビー級3連戦で自信を深めたオスプレイの次なる標的は1人しかいない。
「3月6日の『旗揚げ記念日』でジェイ・ホワイトと対戦したい。マジソン・スクエア・ガーデン(MSG)のメインに立つのは俺だ」
この後楽園3連戦で連日にわたり、IWGPヘビー級王者ジェイ・ホワイトとの対戦をアピールしてきた。ヘビー級のタイトルホルダー・コブから勝利を収め、23日は語気を強めて新日本プロレス『旗揚げ記念日』(大田区総合体育館)での対戦をアピールした。既にMSG大会では、メインでジェイがIWGPヘビー級王座の防衛戦を行うことを発表。次期挑戦者は『ニュージャパンカップ2019』の優勝者だと決まっている。『旗揚げ記念日』ではノンタイトルマッチになりそうだが、オスプレイにとってジェイは所属するCHAOSを裏切った存在でもある。対戦へ向けて障害はない。『旗揚げ記念日』は史上初の外国人同士によるメインイベントになることが濃厚だ。
元IWGPヘビー級王者のケニー・オメガが、主戦場をアメリカの新団体AEWに移した。新日本公式サイトの選手リストからは消されていないが、ジェイがケニーのポジションに収まりつつある。ただ、オスプレイの勢いはジュニアからヘビー級に転向した時のケニーと似たような雰囲気がある。“ポスト”ケニーの大本命はオスプレイなのではないだろうか。ファンからの支持もあり、本隊とCHAOSが友好関係にあることから生まれた棚橋とのタッグは、かなり噛み合っている。ヘビー級のタッグ戦線でも中心になり得る存在だ。
とはいえ現時点でジェイの牙城を崩すのは至難の業。オスプレイがIWGPヘビー級王者を相手にどこまで追い込むことができるのか?昨年は当時のIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカをかなり追い詰めていただけに、大いに期待したい。
取材・文・写真 / どら増田