これまでの公判で梅田被告は「自分勝手なことをして反省している」と述べたものの、動機については「なんとなく」、「適当」などあいまいな説明に終始し核心については解明されないまま。家族の説明によれば、被告はAKBファンではなく、以前に近所の人を襲おうと考えていたことも公判で判明するなどしたため、衝動的な犯行の可能性も浮上していた。
報道をまとめると、岡田健彦裁判長は判決理由で、動機を「仕事が見つからず、収入がなくつまらないという気持ちから、誰かに八つ当たりして鬱憤(うっぷん)を晴らしたいと思うようになった」と指摘。「1歩間違えば命を奪いかねない危険な犯行。事件後(ファンとの)交流イベントが中止になるなど、社会的影響も軽視できない」とした。
「公判で、被害にあったメンバーの川栄李奈は調書で『殺されるかもしれないと思い床にしゃがみ、はうように逃げた』と“死の恐怖”を感じたことも赤裸々に明かされた。メンバーでもうひとりの被害者の入山杏奈は調書で『犯人を絶対許せない』と怒りを露わにしたという。2人にとって、イベントに臨むことへの恐怖感はまだ残っているはず。おまけに、2人をかばって被害にあったアルバイトの警備員はかなりの重傷を負っているというだけに、懲役6年の判決は軽いような気がしてならない」(芸能記者)
AKBのみならず、ほかのアイドルグループのイベントが襲撃されるリスクを回避するためにも、ボディーチェックや警備体制の強化を徹底してほしいものだ。