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甘く見ていると命取りになる! 知っておくべき「二日酔い」症状に潜む重大病(1)

 都内に住むサラリーマンのKさん(46)は普段から酒好きで、仕事の関係で宴席が多い事もあるが、年末が近づくと、さらに「忘年会だ、クリスマスだ」と、飲酒の量は増える。
 しかも、普段から夕食時にビールと焼酎を必ず飲み“あと一杯”などと、つい飲み過ぎ、二日酔いの症状に悩まされる日は多い。だが“いつものこと”と、特に気にしなかった。
 ところが、その日は違った。出勤途中、電車の中で意識を失って倒れた。駅から病院に緊急搬送されたが、結果は脳溢血。いつもの二日酔いのはずの頭重感と胸のムカムカは、実は脳出血による症状だったのだ。

 志賀胃腸科クリニックの滝田恒夫部長はこう言う。
 「酒飲みの人は、少々の体調不良なら“いつもの二日酔い”と思って、つい軽く考えてしまいがちです。たとえ体調不良があっても、いつも飲み過ぎているし、飲んでいるうちに戻るだろうと、“しばらく様子を見よう”となる。しかし、それが命取りとなる場合があることを知ってほしい」

 とくに次のような症状は要注意だと語る。
 「喉の渇き、吐き気や胸のムカムカ感があり、ダイエットもしてないのに体重が減る。例えば3カ月で5キロ減ったというような場合は、糖尿病、消化器系のガンが疑われます。内科、あるいは消化器科の受診をお勧めします」(同)

 そもそも、“二日酔い”はどうして起きるか。そのメカニズムを説明すると、飲んだ酒が体の中で分解されるまでの過程で起こるもの。飲酒で体内に入ったアルコールは、約20%が胃で吸収され、残りのほとんどは小腸で吸収されて血液中に溶け込んで全身を駆け巡る。そして脳に達したアルコールは脳を麻痺させ、その濃度に応じて“酔い”の感覚をもたらすというもの。
 「飲んだアルコールは、アセトアルデヒドに分解されます。さらに酵素の働きで酢酸に分解され、最終的には無害な水と炭酸ガスになって排出されますが、中間代謝の産物であるアセトアルデヒドが分解されないと二日酔いの原因の一つになると考えられています」(滝田医師)

 つまり滝田医師は、二日酔いを防ぐ基本は、そのアセトアルデヒドをなるべく早く分解して無毒化してしまうこと、と言っているのだ。二日酔いをするかしないかの分かれ目も、この分解能力の差であり、「最近二日酔いしやすい」と感じる人は、肝臓の処理能力がかなり落ちていると考えられると専門医は言う。

 では、アルコールはどのくらいの時間が経てば分解されるのか。東京社会医学研究センターの村上剛主任に聞いてみた。
 「一般的に、日本酒は1合あるいはビール大瓶1本を分解するのには、約3時間かかるといわれています。女性の場合は、さらに時間がかかります。加えて体が小さいうえ、少ない量の飲酒で肝臓を壊し、依存症になりやすいともいわれます。しかし男女を問わず、深酒すれば当然、肝臓の処理能力を超えてしまい、翌朝はもちろん、それ以降も頭痛や吐き気などの症状が残ることになります」

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