シニアデビュー戦となったグランプリシリーズのNHK杯とフランス杯で連勝して注目が集まる16歳の新星・紀平梨花を筆頭に、GP初戦スケートアメリカで大会2連覇を果たした宮原知子や、平昌五輪に出場した坂本花織、話題性抜群の本田真凜や三原舞依など、浅田引退後も「フィギュア大国」に君臨し続けている日本。一方、お隣の韓国でも、ようやく次世代を担う10代が現れたのだ。
「キム・ヨナに憧れてフィギュアを始めた15歳のイム・ウンスの人気が高まっているんです。平昌五輪は年齢制限で出場できませんでしたが、ジュニアでは有望視されており、キム・ヨナが演技使用曲を選ぶなど、後方支援しています」(スポーツ紙担当記者)
浅田ファンを公言している紀平と、キム・ヨナに憧れたイム・ウンス。韓国メディアは、早くも浅田とキム・ヨナのライバル物語を重ねているという。
イムはグランプリファイナルには進めなかったが、NHK杯、モスクワ大会と、11月の10日間で2大会に出場するタフネスぶりも見せている。まさに「これからの選手」というわけだが、彼女の人気はキム・ヨナとは少し違っているという。
「彼女の愛称は“コブキ”。これは日本のアニメ『ポケットモンスター』のキャラクター・ゼニガメの韓国名です」(フィギュア関係者)
写真を見ると、確かに似ている。クールビューティーのキム・ヨナとは違い、愛嬌のあるタイプ。羽生結弦のくまのプーさんのように、イムが演技を終えると韓国のファンはゼニガメのぬいぐるみをリンクに投げ入れているそうだ。
「韓国ではイムが紀平に勝つのを期待していますが、紀平の現実的なライバルはロシアの選手です」(同)
7日からのグランプリファイナルも、女子は日本とロシアから3人ずつ出場し、直接対決となる。来年以降、その一角にイム・ウンスなどの韓国勢が食い込んでくるのか。今から楽しみだ。