「ベネッセといえば“赤ペン先生”が有名ですが、この赤ペン先生もまた外注なんです。社名が福武書店だったころから、主婦のおばさんたちが自宅でやる内職みたいなものでしたよ」(赤ペン先生経験者)
この経験者によれば、募集を見て応募したところ、書類・筆記・面接試験を経て赤ペン先生として採用されたという。基本的にはみな在宅スタッフで、毎日出社する必要はない。それぞれの自宅で子供たちの回答を添削するのだという。
「ただ○×をつけるだけではなく、丁寧で読みやすい字で一文添えることを要求されます。給料ははっきり言って内職レベルでしたね、パートに出たほうがいいと思います。ただ、子供が好きだという人にとってはやりがいのある仕事でした」
仕事は1ページで幾らの委託制度で、業務に必要な赤ペンも修正液も自費だったという。
さらに、今回の事件についてはこんな思いを打ち明けた。
「赤ペン先生も最近ではパソコンを使っての添削になっているんですが、昔は子供たちの回答用紙そのものが自宅に来ました。そこに子供たちの氏名なども書かれているわけで…。まあ、個人情報保護法がなかった時代の話ですけどね(笑)」
いずれにせよ同社の“外注癖”が今後の議題になることは間違いなさそうだ。(明大昭平)