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書評「純喫茶磯辺」吉田恵輔著、竹書房

 磯辺裕次郎、39歳。女房に逃げられ、とび職をしながらひとり娘の咲子と暮らす男やもめだ。
 父親の死による多額の遺産が転がり込む。それ以来、すっかり仕事をサボってキャバクラに通うようになった裕次郎。そんなダメ男が思いついたのはなんと、喫茶店ブームもとうに過ぎ去ったこの現代に自分の喫茶店を開くことだった。

 「喫茶店のマスターは自然と女にモテる!」という妄想から、娘の咲子に相談もせず開業を進めてしまう裕次郎。高校生の咲子が期待していた「オシャレな内装のスタバみたいなカフェ」は、「純喫茶磯辺」というとてつもない店名でオープンの日を迎えてしまったのだった…。
 ダメ男だが純情で情に厚い裕次郎。そしてしっかり者ながら最終的には父に合わせてしまう咲子。ケンカしながらも助け合う、不器用な父娘の姿がほほえましい。
 今夏より宮迫博之、仲里依紗主演で映画が公開される。話題の原作を先読みしよう。(税別619円)

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