まずは「クリスマスケーキ」。アメリカのほうが大きくて派手なケーキを想像してしまうが、デコレーションされたケーキが街中で売られている光景は、アメリカ本国ではあまり見ないとのこと。
クリスマスのケーキといえば、手作りのアップルパイやパンプキンパイが定番。人の形をしたジンジャーブレッドクッキーや、赤と白のストライプの杖型キャンディーも無くてはならないアイテム。それらは見かけることがなく、早くからコンビニなどでケーキの予約を煽っていることに違和感を覚えているそうだ。
2つ目は「フライドチキン」。ケンタッキー・フライド・チキンや各社コンビニがこぞって宣伝していることを不思議に思っているそうだ。アメリカでは基本ターキー(七面鳥の丸焼き)でお祝いする。
しかし、11月の第4木曜が“サンクスギビングデー”で、そこでも必ずターキーを焼くので、食傷気味。だから、家庭によってはローストビーフやハムをグリルすることも多い。いずれにせよクリスマスは特別な日なので、ファストフードでお祝いすることなどあり得ないとのことだ。
最後は必ず疑問に思うという「恋人と過ごすクリスマス」。アメリカでのクリスマスは家族、親戚と共に祝うことが当たり前。恋人とはニューイヤーイブを過ごすことはあっても、クリスマスは家族との時間という認識だ。日本では大みそか、正月は家族で過ごす習慣があるため、真逆のようだ。
当然だが、大体がキリスト教徒のアメリカ人にとって、クリスマスは宗教行事。クリスマスイブには家族で教会で特別な礼拝を行い、そのあとにディナーを楽しむのである。クリスマスを恋人と過ごそうと躍起になって彼氏、彼女を探している姿や、「クリぼっち」なる言葉すらある日本のクリスマスの光景を、彼らは滑稽に思っているのである。
大体がキリスト教徒でもない多くの日本人が、クリスマスを祝うことに違和感を覚えているアメリカ人も多いことも分かった。もちろん日本式にクリスマスを楽しむことも悪くはないが、昨今はインバウンダーもたくさん訪れている。元はクリスチャンのお祝いということを、もう一度認識して過ごすことも必要なのかもしれない。