きっかけとなったのは、「マネーポストWEB」(小学館)に掲載されたインタビュー。その中で鳥越氏は、昨今のキャッシュレス化について「私は現金世代」「支払いはキャッシュじゃないと落ち着かない」と苦言を呈したのだ。
また、取材で中国に行った際、「皆がスマホによる支払いをしている中、自分はガラケーなどで困った」などと発言。そして、日本でもスマホや交通系ICカード、クレジットカード払い専門の「現金お断り店が登場し始めている」と指摘する。
さらに、ある映画館では3つのレジのうち現金専用が1つしかなく、そちらに長蛇の列ができキャッシュレスはガラガラだとして、「電子マネーの使えない年寄りは行列に並べと言われているのと同じ」とこき下ろした。
そして、「自分もカード決済の通販に頼ることはあり便利だが、お釣りを渡してもらって会話があるほうが生活が明るくなる」などと、「現金」の重要性について持論を展開した。
この鳥越氏の自説に、突っ込む人が続出。「ガラケーが不便ならスマホにすればいいじゃないか」「進歩を止めてしまった老害の戯言」「変化について行けていないだけ」など、厳しい声が。そして、「こんな人が都知事にならなくてよかった」と、2016年の都知事選に立候補した落選した過去を掘り起こす人も。
一方で、「停電のとき電子マネーは使えない。キャッシュも必要」という声や、「理解はできる」と鳥越氏に賛同する声もあった。
鳥越氏の論理が「全くの的外れ」というわけではないと思われるが、現在の世の中が「電子マネー」を重視する流れになっていることは紛れもない事実。都知事選同様、人々に支持してもらうことは出来なかったようだ。