宮内正喜社長(74)は、日本テレビのバラエティ番組『世界の果てまでイッテQ!』(日曜・後7時58分)の祭り企画で「やらせ疑惑」が持ち上がり騒動となったことに言及。「テレビ番組を制作して放送する責任がテレビ局にはある。信頼される番組作りをするということを『イッテQ』の例を挙げながら、社内で話しました」と明かし、「ああいうことがあると、他の局でも過去の例があるという話が出ます。『われわれにもそういう例があった』と他山の石として話すという、いい機会だったと思います」と語ったという。
また編成担当の石原隆取締役は、「演出自体が悪いこととなるのは、もっと、よろしくないことです。演出をしないなんてことは、どんな番組作りでも不可能です」と強調。「制作する中で事実をゆがめたりした時に問題が起こる。より分かりやすく、親しみやすくするために演出することは必要だし、われわれの仕事だと思う。制作部門で徹底させるよう、現場でも話しています」と述べたという。
確かにフジテレビには『イッテQ!』を叩くことはできない。自身の局でも過去に「やらせ」騒動を起こしたからだ。先月8日、『直撃LIVE グッディ!』で、40分にわたり『イッテQ!』のやらせ疑惑を追及した。するとネット上では「最近のフジテレビは他人のあら探しをするばかりで見ていて気分が悪い」「フジテレビが言うな」との声が上がった。
視聴者は、過去にフジテレビが犯した「やらせ問題」に触れていた。「あるある大事典のことはもう忘れたのか?あるある大事典のほうがよっぽど質が悪い」「自分の事は棚に上げるフジテレビ。ほこたての事は忘れたか?」といった批判も寄せられていた。
フジテレビは2007年、人気番組だった『発掘!あるある大事典II』で捏造が発覚し、番組は終了。13年には『ほこ×たて』でも実際には行われていない対決をでっち上げる“不適切な演出”と、動物虐待を出演者から暴露されて、番組は打ち切られている。
日テレもフジテレビも視聴者の信頼を裏切ることのないよう、再発防止に取り組んでいただきたい。