年齢は「りんご31個分」であることから、推測が容易。だが、性別は「超越したところにいるのがりんごちゃん」という理由で伏せられたままだ。しかし、東京・銀座で“夜の蝶”だったころに受けたインタビュー映像が、バラエティ番組で発掘。本人公認のもと、売れた今も世に出ている。某番組スタッフは言う。
「りんごちゃんが勤めていたのは、銀座8丁目にあるニューハーフショークラブ『Corvette.』(コルベット)。いろんなジャンルの人たちがプロのダンサーと一緒に見せる華麗なショーが売りで、場所柄、お金持ちはもちろん、有名人も足しげく通っています。りんごちゃんは、いろんなコスプレ、ダンス、ものまねなど、今と変わらず多才。ポッチャリ系“女”担当だったそうです」
胸のサイズは、カップではなく「CC」。マルチタレントで元男性のはるな愛と同じく、りんごちゃんも何CCかを注入している。ちなみに、性別にまつわる突っ込んだ質問はキャラ崩壊を阻止する意味で、ご法度となっている。
そもそも売れっ子芸人は食えない時代、水商売で生計を立てていた例が多い。当時に客と撮った写真が出て来て、元キャバ嬢だったことがバレてしまった女性タレントも数多い。男性タレントの場合は、あわよくば業界関係者と出会うチャンスをゲットできればと、夜の世界に身を投じる者もいる。
とんねるず(石橋貴明&木梨憲武)はかつて、赤坂のオトコだった。「お笑いスター誕生!!」(日本テレビ系)の出演を機に芸能界デビューしたが、まったく売れず、都内赤坂にあったレビューが売りの高級レストランシアター「コルドンブルー」でアルバイトをした。その合間で週に3回、ダンス&歌のレッスンに時間を費やした。
同店はかなり有名店。来日した外国人タレントがよく訪れた。ショーの制作に日テレ関係者が参画していたこともあり、前田美波里や夏木マリ、プリンセス天功といった大物アーティストがレビューに加わることがあった。また、幕間のコメディタイムでは、清水アキラやシティボーイズ、とんねるずらが芸を披露した。
思えば、りんごちゃんもとんねるずも、テレビに出られるようになった頃はすでに、堂々たるものだった。その背景にあったのは、セレブな夜のエンターテインメントショー。バイトが芸に直結した成功例だ。
(伊藤由華)