南アフリカの民族楽器ブブゼラは、ラッパの一種だが、誰でも簡単に吹くことができるため、応援アイテムとして使われている。耳元で鳴らされると、突発性難聴を引き起こすほどのサウンドボリュームだ。
ブブゼラが響き渡るスタジアム内では、5メートル離れると、人の声がなかなか届かないという。
今大会では、ブブゼラの音に邪魔されて、離れた距離においての声のコミュニケーションが上手く取れず、ミスに繋がったと発言する代表選手、代表監督も多い。しかし、うるさいと思う大半の人々が思う中で、その心理のスキマを突き、まるでキラーパスを通すかのようにビジネスを繋げるアイディアがあった。そう、本家のブブゼラより、簡易かつ、持ち運びが便利なアイテムであるケータイ・アプリにブブゼラを加えたものが多数リリースされて、今 話題になっているのだ。
iPhoneアプリ、Android、iPad、iモード(種類にもよる)を持っている人は日本にいながらにして、部屋から外に出なくても、TVを見ながら、アプリのブブゼラを鳴らすことで、W杯のスタジアムの雰囲気と一体となれる。
例えば、iPhone(iPad)アプリの場合は、タッチパネルをタッチしたり、本体を振ると、再現されたブブゼラ音を楽しめ、ブブゼラのカラーを選択できるが、とにかくうるさい。
キレイなメロディを奏でるわけでもないので、すぐに飽きてしまう。
ブブゼラの音は…車のクラクションのような音、虫の音、デカい蚊の音、ゾウの鳴き声といった様々な例えがされるが、一般的には耳触りな音の響き。
1つ言えることは、このブームは長くは続かないだろう。ブブゼラのアプリにこれから参入することを検討してる企業がもしあるなら、アプリ1つで、10個分のブブゼラ音を鳴らすことが出来る…といった極端な方法でないと注目を集めることができないだろう。
アイドル48人が並行に並び、ブブゼラのアプリを一斉に鳴らす『ブブゼラ美人48』というプロモーションをやれば、どこかのメディアが取り上げて少しは話題になるかもしれない。ユーザーの方は周囲の迷惑にならないよう、スポーツマンシップに乗っ取って利用するように気を付けるべし。