まあ、それ自体はめでたい話で、どこにもケチをつけるつもりはないのだが、各種報道を見ていると、どうにも腑に落ちない点があるので、今のうちに指摘しておきたい。
まず、「エリカ様」の呼称を積極的に世に広め(誰に頼まれたわけでもないのに)、「沢尻会」の存在を無駄にクローズアップ(拡大解釈とも言う)しまくった私から言わせれば、エリカ様の魅力を理解してから報道しろ、というのだ。
そもそもエリカ様のどこが素晴らしいかをもう一度説明しよう。
(1)生来持ち合わせている性格が凶暴ではあるが、見方を変えると、キャラクターとして異彩を放っており、そのキャラを小出しにすることで、沢尻自身を解放し、単なる若手女優の一人から、飛び級することができる。
(2)沢尻会という、実際に存在している(していた)会合を世に知らしめることで、前述のキャラクターにおどろおどろしい印象を与え、そのイメージが勝手に独り歩きし、アングルとして機能する。
(3)エリカ様という、実際に仲間内で呼ばれていた呼称を与えることでさらに強いキャラクターと化し、ギミックとして機能する。
…結果、エリカ様は暴発してしまったわけだが、一昨年秋までの彼女はエンターテインメントの中心に位置していたはずだ。その事実を忘れないでほしい。
そして、これらを少しでも理解すれば、エリカ様に対するリスペクトが生じるはずだ。…なのだが、メディア側にエリカ様へのリスペクトが足りないように感じるのである。
だって、エリカ様を尊敬していれば、帰国後の成田空港で「披露宴はハイパーでしたかぁ?」なんて質問が報道陣から出るはずはないのだ。そんな質問したの、どこの記者だ! お前、馬鹿にしてるだろ!
ついでに言えば、「ピンポン!」(TBS)内では、特にエリカ様と高城剛に対する敬意が少ない。まったく不愉快である。
たしかにエリカ様はわがままだろうし、事務所を困らせているかもしれない。そんなことくらい理解しているつもりだ。だが、それを補っちゃって余りある魅力にあふれているからこそ、エリカ様でいられるわけだ。その魅力を含めて“エンターテインメント”というのである。