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2016年プロ野球キャンプ情報「混セとパ1強5弱」説は本当か?(広島編)

 昨季15勝を挙げた前田健太の抜けた穴は、誰が埋めるのか。先発ローテーションの編成は簡単に組める。黒田博樹(11勝)、大瀬良大地(3勝)、野村祐輔(5勝)、ジョンソン(14勝)、福井優也(9勝)、九里亜蓮(0勝)、新人・岡田明丈、ドラフト2位・横山弘樹…。13年途中に移籍してきた小野淳平も「先発」での調整を続けており、頭数は揃っている。しかし、昨季の成績から2ケタ勝利の可能性が高いのは、黒田、ジョンソン、福井。大瀬良が故障で途中離脱してしまったのも痛い。「復帰までさほど時間は掛からない」(球団スタッフ)とのことだが、新人の岡田と横山を合わせて15勝してもらわなければ、数字上では厳しい展開となる。

 しかし、新人の岡田が各メディアにこう答えていた。
 「自分では先発もリリーフも、どちらでもいけると思っています」
 緒方孝市監督も起用法について「迷っている」と話していた。
 岡田はドラフトイヤーの大学4年時に急成長した右腕で、150キロ以上の直球も投げられる。最大の武器は“軟らかさ”。岡田の投球フォームには無駄な力が一切入っていない。制球力もある。岡田がキーマンになるだろう。
 緒方監督だが、表情は昨季よりも明るかった。指揮官2年目で気持ちのうえで余裕も生まれたせいもあるだろうが、「福井の成長を確信している」との情報も聞かれた。大瀬良が前半戦のうちに復帰すれば、黒田、ジョンソン、福井を合わせた4人で“ある程度の計算が立つ”と踏んでいるのではないだろうか。この4人が「45勝以上」を挙げられるとすれば、十分に戦える。他球団と比較するのもなんだが、昨季の阪神は藤浪、メッセンジャー、岩田、能見の4人で42勝42敗。チーム全体で70勝の2位。今季もペナントレースが混戦状態になれば、前田の抜けた穴は致命傷にならない。新人・岡田の伸びのあるストレートを見ていると、先発でも十分にやっていけそうであり、オープン戦終盤までローテーション候補の投手たちの状況を見極め、その起用法を決めれば良い。「もう一枚、先発がほしい」と思えば先発で、現有スタッフでやっていけると判断すれば、中崎翔太とのダブルストッパー構想となるだろう。

 また、岡田を先発で使うと決まった場合、救援陣のカギを握るのは、ドラフト6位の左腕、仲尾次オスカルだろう。広島は左の救援投手が薄い。その仲尾次だが、あくまでもキャンプ中盤までを見た印象だが、捕手が構えたところと逆方向に行くボールの割合が多かった。社会人・Hondaでは「変化球の持ち球が多い投手」として知られていたので、調子が悪いときも“それなりにまとめる投球術”ができるはず。理想は「対左打者」に限定せず、1イニングを託すことだが、おそらく、投球数の多いリリーバーになるのではないだろうか。

 打撃陣では、昨季不振だった丸佳浩に復活の兆しが感じられた。バットを構えた位置が少し低くなった気がするが、振りは鋭くなった。新加入のプライディ、中日から移籍のルナが快音を響かせていた。投手でも中継ぎタイプの右腕・ジャクソンと190センチのヘーゲンズ(右投右打)を獲得している。外国人選手の一軍4人枠をどう使うのか。主砲・エルドレッドとジョンソンの一軍は確定だとしても、来日4年目で日本通算打率3割を越えるルナも使いたい。ただ、外野手のプライディは俊足で守備範囲も広かった。プライディの機動力は得点力アップにつながりそうであり、ヘーゲンズも面白い。ストレートは岡田よりも速いかもしれない。また、チェンジアップ系の変化球も投げていて、長身な分、かなりの落差がある。この軌道のチェンジアップ系なら、リリーフも務まるのではないだろうか。

 緒方監督はこの外国人選手を巧みに使い分ければ、首位戦線でも十分に戦えるはずだ。

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