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2016年プロ野球キャンプ情報「混セとパ1強5弱」説は本当か?(巨人編)

 2月12日、紅白戦が行われた。白組の2番左翼で出場した重信慎之介(22=早大ドラフト2位)が存在感をアピールした。3安打の猛打賞となったのは既報通りだが、特記すべきはセンター前ヒットで出塁した7回の走塁だ。次打者・亀井の右中間に放った二塁打で、一気にホームまで帰って来た。塁間90フィールド(約27・4m)でトップスピードに入れる脚力は光るものがあった。三塁を蹴った後、普通の選手は遠心力で少し外に流れるが、それがない。しかも、一・二塁間で打球を一瞥した後は、本塁まで前しか見ていない。打球の飛んだ箇所、その勢い、相手の守備位置から、「本塁まで帰れる」と瞬時に判断したのだろう。重信は一流の走塁センスを持っている。

 同じく、白組の先発マウンドを託されたドラフト1位・桜井俊貴(22=立命館大)が2回パーフェクトと好投したのは既報通りだが、気になったのは時折、捕手に背を向け、顔をしかめる仕種。今にも降り出しそうな空模様で寒さもあり、思うようなボールが投げられなかったからかもしれない。この日の球速は142キロが最速。本人は「ストライク先行で良かったと思います。コーナーにも投げ分けられ…」と試合後に話していたが、顔をしかめる仕種から察するに「俺の投球はこんなモンじゃない」と、結果に納得していなかったのだろう。この時期、打者は投手に比べ、調整が遅れている。だとしても、桜井は実戦向きであり、試合のなかで投球を修正し、調子が悪ければ悪いなりにまとめる能力を持っているのだろう。
 高橋由伸監督(40)は桜井の先発ローテーション入りを計算している。菅野智之、マイコラス、ポレダ、高木勇人。桜井を含め、5人までは先発候補の名前が出てくる。しかし、手術をした杉内俊哉の復活時期は伝えられていない。昨季絶不調だった内海哲也も、ブルペンを見る限り、真っ直ぐにキレが戻っていない。自ら先発転向を志願したマシソンだが、桜井が好投した12日の紅白戦で紅色の先発マウンドに上がった。こちらも2回無失点だが、被安打3。盗塁を2回も許しており、先発投手の必須事項であるクイックができていなかった。昨季までは投げていなかったツーシーム系の変化球(チェンジアップ?)で緩急を付けていたのは良しとしても、及第点は付けられない。

 紅組2番手の田口麗斗(20)、紅組3番手の中川皓太(21=東海大ドラフト7位)にもチャンスはあるのではないだろうか。この両左腕が先発争いのダークホース的存在だ。田口は13試合に登板した経験もある。2ストライク後、意識して低めに投げており、この投球スタイルで長いイニングを投げられるのであれば、ローテーション入りできるだろう。新人の中川は紅白戦で4失点と炎上したが、カーブの曲がり幅が大きい。そのカーブが時折、高めに抜けるのが気になるが、スライダー系のボールもあり、そのいくつかの変化球でストライクカウントを先行させることができるのであれば、十分に戦力になる。左腕の振りが強い。ボールをリリースする瞬間、その腕の振りの強さがしっかりと伝わっているので、130キロ台の真っ直ぐでもホームベース手前で伸びているのが分かる。

 新外国人のギャレットだが、変化球にも対応できそうだ。しかし、紅白戦で桜井から三振を喫したように、速いボールに差し込まれていたのがちょっと気になる。

 おそらく、巨人は昨季とスターティングメンバーがさほど変わらないだろう。高橋監督は「4番阿部」を公言しており、坂本、長野、村田が復調できるかが優勝のカギとなる。新二塁手は前千葉ロッテのクルーズだろう。投手陣だが、菅野智之が順調な仕上がりを見せていた。昨季は勤続疲労で精彩を欠いた山口鉄也のボールにもキレがあった。菅野、マイコラス、桜井はともかく、今年の巨人は先発4番手以降がちょっと弱い。山口、2年目の戸根、澤村の救援陣がフル回転するシーズンになりそうだ。

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