10・27日本武道館大会の満場の観衆を前に「プロレスラー小橋建太としてリングに帰ってきます」と宣言し、情熱をみなぎらせた小橋だったが、秋山の目にはまだまだ完全体には至っていないと映っている。秋山には自らの実体験から浮かび上がった小橋完全復活へのプランがあるようだ。
自らが提唱して開催されたノア初のシングルリーグ戦「GHCヘビー級選手権挑戦者決定リーグ戦」に敗退し、さらにパートナーの力皇猛が負傷欠場したことによりGHCタッグ王者も返上した秋山は、前シリーズでは持ち前の毒舌もすっかり鳴りを潜めていた。
しかし、一度は消えかけた秋山の熱い魂に小橋の復活で再び火が着いた。27日の日本武道館大会ではリング上から復帰戦のカード(小橋&高山善廣VS秋山&三沢光晴)を発表した小橋の下に駆け寄り、固い握手を交わした。
ブランク明けの小橋だが、秋山の予想を超えてすでに戦闘モードに突入していた。「とにかく目が鋭かったね。グッと引き寄せられて、そのままチョップを食らわせられるのかと、つい構えてしまった」と小橋の力強いオーラを全身に浴び、秋山の眠っていた魂は呼び起こされたという。
小橋と久々にリングで対峙し、闘志を呼び戻された秋山はお礼がわりの強烈な一撃を予告する。
秋山は「小橋さんの逆水平チョップを食らわなくなってから、すっかり皮膚が弱くなったんだよね」と小橋の代名詞ともいえる逆水平を被弾しなくなったことで、胸の周辺神経が耐性を失って内出血しやすくなったことを打ち明け、「小橋さんも実際のリングに上がって、技を受けないと筋肉は戻っても神経の感覚までは完全に蘇らない」とプロレスラーとしての身体の耐性がまだ戻り切っていないと指摘した。
そこで「オレが側頭部にニーをぶち込んで、本当の意味で小橋建太を復活させてやりますよ」と快気祝いに、こめかみ直撃の強烈なジャンピング・ニーを食らわし、眠れる小橋の完全体を覚醒させるプランを抱いている。
秋山は呼び起こされた魂の一撃で、プロレスラー小橋建太をリング上で完全蘇生させるつもりだ。