ホラー映画などでありがちな恐怖展開が実際に起き、しかもその実物が実在するとしたら、あなたはどうお考えだろうか。
作家であり、オカルト研究家でもある山口敏太郎の元には、時に鑑定を求めていわくつきのものが持ち込まれる事がある。今回の“笑い面”もその一つであった。
山口自身もかつて持つ者に災いをもたらす呪いの面を手に入れた事がある。この面の呪いは凄まじく、被った人はおろか写真に納めた者すら何かしらの災いをうけるほどだったという。
今回紹介するこの面も、何かしらいわく付きで年代物の面だと言われていた。記事の画像に写っているのがそれである。
現在壁にかけられているこの面は『三つ目入道』の面とされている。紙張り子でできており、ギョロリとした大きな目を金色の絵の具で描いてあるため、迫力がある。耳まで裂けた口は朱で描かれている。年代物ゆえ、ややすすけているため迫力がいや増して感じられる。
この面が、夜中に笑い出したと言うのだ。
持ち主が何を思って手放したかは解っていないが、実際に手元に届いてから、霊感の強い人たちは皆こぞって「気持ちが悪い」「嫌な予感がするから手放した方がいい」と勧めてきていた。しかし、普通の人には気味が悪い印象を受ける程度で特に何も感じられなかったため、そ のまま事務所に飾られた。
しかしその後、従業員の一人が深夜に、事務所で面の異変を見てしまったのである。その人物いわく、夜中にゲラゲラと笑う声が聞こえたので、深夜に何をしているのかと思って様子を見に行った。しかし、当然ながら事務所には誰も人がおらず、気配もない。それでも声が聞こえてくる方に顔を向けると、例の面と 『目があった』という。
この人物は、少し霊感があり霊の気配を音や匂いで感じとることができる人だった。やはり、何か感じとっていたのだろうか?
ちなみに“笑い面”は、今も事務所に飾られている。
(山口敏太郎事務所)