今までにもたびたび、呪いがかかっているという奇妙なデスマスクや、夜に笑うという“笑い面”などの奇妙なものが事務所に届けられた。
そして、今回もたまたまではあるが実際に使用されたという呪いの人形を入手した!
画像がその“呪いの人形”である。
大きさは15センチほど。やや黄色がかった茶色で、体のふくらみや目鼻を彫り込んである事から小さくも女性を精巧にかたどったものである事が分かる。そして、頭にはリンゴのへたのような木の枝が2センチほど飛び出ている。
素朴でありながらどこか不気味な印象を漂わせる、この小さな人形がかつて呪いに使われ、現在は丑の刻参りで五寸釘を打ち付けられるわら人形のルーツとなったものなのだ。
この人形の制作年代は平安末期と推測されている。空井戸に捨てられていたものがこの度出土され、山口敏太郎のもとに辿り着いたというわけだ。
山口敏太郎氏は「あくまで推測であるが」と付け加えた上で、「漆喰の中に髪や爪を入れて人形にし、空井戸に放置したのではないだろうか」と述べる。
井戸は異界、現世と地獄を繋ぐなどの言い伝えが残っている。このような所に放置する事で、呪詛をかけたい相手に確実に届くようにしたのではないだろうか。見る人によっては「今でも呪詛が残っている」と称するこの“呪いの人形”。あなたにはどのように見えるだろうか?
(山口敏太郎事務所)