大一番を前に、篠塚がキックデビュー戦を振り返り、プロボクサーからキックに転向したきっかけ、そして今トーナメントの展望まで語り尽くしてくれた。
■篠塚辰樹インタビュー
−−前回は見事なKO勝利でした。試合を振り返っていかがでしたか?もし点数をつけるとしたら?
KOできたのは良かったけれど、蹴りを出せなかったので。そこは良くなかったかな。まぁ、倒せたので6、70点ぐらいですかね。
−−それでも秒殺KOでしたよね?
飛び膝で倒したかった(笑)。
−−本当ですか!?全く狙っているようには見えませんでしたが!?
始まったら殴ってるだけでしたね(笑)。
−−もう少し蹴りたかった?
そうですね、出したい蹴りがあったんで。
−−逆に今回初めて防具なしで蹴ったと思いますが、蹴られる方は特に問題なかった?
特に痛くなかったんで大丈夫でした。想像通りくらい。
−−良かったところと悪かったところは?
良かったところはすぐ倒し、インパクトを残せたこと。悪かったのは蹴れてなかったことですね。
−−ボクシングの時に上がった後楽園のリングと、RISEで上がった後楽園のリングに違いはありましたか?
雰囲気はめちゃめちゃ良かったです。照明とか。
−−倒した時の快感も違った?
いや、そこまでなかったです。膝で倒したかったんで。
−−今回、デビュー2戦目で王座決定トーナメントに選ばれましたね。
めちゃめちゃいいチャンスなんで、(タイトルを)獲りたいなと思ってます。
−−タイトルを獲る自信は?
普通にやれば獲れるかな。
−−怖い物はない?
特にないです。
−−今回対戦する工藤政英選手のイメージは?
ローとボディが強いらしいけど、そのへんは大丈夫なんで。自分もボディを効かせて勝ちたいです。あとは蹴りの調子がいいんで、今回こそ蹴りで倒そうかと思ってます。
−−工藤選手との対戦が決まってどう思いましたか?
いや、特に。前のRISEで終わった後に話しました。もしかしたらやるかもね?みたいな感じで。
−−工藤選手は篠塚選手の印象を『パリピ感がすごい』と評していましたが?
パリピではないです(笑)。
−−インタビューさせていただいた限り、全然パリピではないですね。
パリピじゃないです。勝手な思い込みです。
−−ただ、見た目がかなり派手です。何かに影響を受けたりしたんですか?
中学3年の時、アメリカに行った時にだいぶ影響されました。親戚がアメリカに住んでて。いろんな音楽を聞いたり、スケボーショップに行ったりして。音楽が好きなんです。クリス・ブラウンの影響です。
−−格闘技で篠塚選手が憧れている選手は?
ボクシングだったらエイドリアン・ブローナーが好きです。ボクシング以外でも、私生活も楽しそう。ボクシングで稼いで遊びまくってるんで。
−−工藤選手が「どうすればモテるか教えてください」とおっしゃっていました。
工藤さんには無理じゃないですかね(笑)。ルックス良くないし、キャラがあんまし面白くないですよね(笑)。
−−トーナメントの反対側にいる森本“狂犬”義久選手と宮崎就斗選手、どちらに上がってきてほしいですか?
狂犬選手に上がってきてほしいですね。一番やりたい選手なので。一番キャラが濃いしカッコイイし、倒したいです。
−−狂犬選手の印象は?
ブンブン振り回しちゃう系男子なんで、噛み合うと思います。
−−狂犬選手に勝つ自信は?
100%ありますね!
−−工藤選手や狂犬選手のパンチのレベルはいかがですか?
上手ではないです。だいぶレベルが低いです。パンチは全く怖くない。
−−蹴りは怖くないですか?
怖くなくはないですけど、あのトーナメントの4人なら大丈夫ですね。
−−工藤選手はキックボクシングで30戦近く経験していますが、そのへんは問題ない?
1ラウンドで終わると思うんで大丈夫です!
−−今回も1ラウンドで倒す?
1ラウンドぐらいですね。あんまり早く倒しすぎないように。
−−ボクシングからキックボクシングに転向したのは、那須川天心選手の影響が大きい?
めちゃめちゃデカイです。キックボクサーと絡むことがなかったんですけど、試合を見に行ってからですね。
−−転向する前に那須川選手に相談したんですか?
相談しました。ボクシングからキックボクシングに行ったらどうかな?って。最初は「早く来い」って言ってたんですけど、プロになってからは「ちゃんと考えな」って。
−−転向を決断するきっかけは?
ちょうどボクシングでなかなか試合が決まらないのがかぶったことですね。
−−キックボクサーになってからの日々は充実してますか?
充実してますね。毎日練習できてるんで。環境がいいんで最高です。
−−今、篠塚選手の最大の目標は?
ベルトを獲ることです。
−−今回、どういう技で倒したいですか?
蹴り技の練習をしてるんで、蹴りで倒す。ハイとか最近ローの調子もいいんで、蹴り技全般です。
−−工藤選手は「キックボクシングの厳しさを教えよう」と意気込んでいますが、篠塚選手の意気込みは?
練習がてらにキックで倒せたらいいな。以上です!
篠塚が勝利を収めれば、決勝の6.17幕張メッセ大会(『RISE 125』)に駒を進めることになる。RISEは幕張大会を初の観衆8,000人を収容するビッグマッチに位置づけている。篠塚の盟友、那須川天心がRISE世界バンタム級王座決定戦に出場する他、天心の実妹、那須川梨々のプロデビュー戦なども開催する予定だ。キック転向3戦目にしてキックボクシング最大規模の幕張大会に出場するためにも、実力的に申し分ない工藤から勝利をつかみたいところ。しかし、百戦錬磨の工藤に勢いだけでは勝てない。インタビューでは強気を貫いた篠塚。どんな対策を練ってこの試合に臨むのか注目したい。
『RISE 123』
<日時>
2018年3月24日(土)
開場17時/本戦開始18時 ※17時20分よりオープニングファイト開始
<会場>
後楽園ホール
▼第7試合 第3代RISEフェザー級(-57.5kg)王座決定トーナメント準決勝 3分3R延長1R
工藤政英(新宿レフティージム/同級2位) 対 篠塚辰樹(TEAM TEPPEN/同級5位)
▼セミファイナル 第3代RISEフェザー級(-57.5kg)王座決定トーナメント準決勝 3分3R延長1R
森本“狂犬”義久(BRING IT ONパラエストラAKK/同級1位) 対 宮崎就斗(TARGET/同級6位)
文・写真 / どら増田