報道によると奥浪容疑者は昨年12月、少女に「現金4万円を渡す」などと誘い、自宅でみだらな行為をした疑い。同容疑者は「キャッシュカードの調子が悪い」と話し、現金を渡さなかった。2人は会員制交流サイトで知り合い、少女が千葉県から大阪を訪れたとみられている。
このなんとも許しがたい事件に、「ここまで落ちたか」「クズすぎる」「岡山の恥」などと批判の声が噴出。オリックスファンからは「元オリックスと言わないでほしい」「もうオリックスとは関係ない」という声も聞かれた。
奥浪容疑者は岡山の創志学園高校時代に通算71本塁打を放ち、オリックスに入団。恵まれた体を活かした長打力に定評があり、未来の4番打者として活躍が期待されていた。しかし素行が非常に悪く、2017年に運転免許停止処分を受けながら車に乗り人身事故を起こしたとして、無期限謹慎処分を受ける。同年夏、本人の申し出で選手契約を解除されていた。
2018年からは日本野球連盟所属の専門学校・関メディベースボール学院で再起を図っていた奥浪容疑者だが、素行の悪さは相変わらずだったようで、今度は性犯罪での逮捕となった。
ちなみにオリックス出身選手では、退団後、社会人野球の三菱重工広島野球部に所属していた堤裕貴元選手が2018年、広島市内のスーパー駐車場で下半身を露出していたとして逮捕されている。
堤は企業チームに入部し、結婚もしているだけに奥浪とは置かれている環境が違うが、いずれも高卒でオリックスに入団し、数年で解雇されたという共通点がある。そのようなことから、オリックス球団の若手選手に対する「社会人としての人間教育」がなっていないのではないか、との声も上がっている状況だ。
「プロ野球界には、野球で結果を残していれば私生活は問わないという風潮がある。人間教育もしっかりしているのは、ダルビッシュ有や中田翔を『更生』させた日本ハムくらいでしょう。日本ハムもある選手が連続強姦犯になりましたが…。
高卒選手の場合、野球しか知らず、若くして大金を手にして、奥浪容疑者のように勘違いしてしまう人間もいる。若者を預かる以上は本来、球団がそこまでケアするべきですが、結局は契約社員だけに、素行不良の人間は首切りで終わってしまう
また、レギュラークラスになると女性が寄ってくることもありトラブルも多く、金でもみ消すことも多々あり、増長する。性犯罪の類については、プロ野球選手は奔放と言わざるを得ず、犯罪まがいの行動をする者は少なくない」(スポーツライター)
犯罪者が後を絶たない元プロ野球選手。プロ野球界全体として引退後のセカンドキャリアをどうケアしていくのか考えていくべきだろう。
取材・文 櫻井哲夫