◇今週のこの1枚◇ファンカデリック「Standing on the Verge of Getting It On」(1974年/Westbound Records)
ファンカデリックのアルバムは、どのアルバムも好きですが、レピッシュでウッドストックでレコーディングしている時に、ベースのtatsuが買ってきて、衝撃を受けた初めてのアルバムなので紹介します。
中心メンバーは、ジョージ・クリントン、ブーツィー・コリンズ、バーニー・ウォーレルで、ザ・パーラメンツのメンバーとも重複しています。最初、パーラメンツは、ドゥーワップグループからモータウン色を強めていき、スライ・アンド・ザ・ファミリー・ストーン等の影響を受け、funkへと変化していきます。バックバンドの多忙により、ツアーが困難になったため、新しくバンドを作ります。レコード会社の契約の問題で、パーラメンツという名前が使えず、新しく入ったメンバーが若くビートルズ等のサイケデリックに影響を受けた世代だったので、バンド名を“ファンカデリック”にします。
パーラメンツは、宇宙観の表現や空間表現を重視するサウンドで、それに対し、ファンカデリックは、ギターを中心としたサウンドになっています。ただ、このアルバムでも、サイケデリック感はたっぷりで、その中で、王道なfunkサウンドが攻撃しているような感じです。あちこちに見られる遊びの部分やギターの効果的な浮遊感がとても面白いです。ジャケットもすごくアートしていると思います。
どちらのバンドも人の出入りが激しく、いつもジョージ・クリントンの金銭トラブルで人が離れたりしているみたいですが(笑)。結局は、今でもファミリーとして活躍しているみたいですね。ファンカデリックとパーラメンツとの2つのバンドのことを“Pファンク”と呼びます。
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