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【放送事故伝説】やりすぎパロディで差し替え?『妖怪ウォッチ』放送中止事件

 2013年より展開がはじまり、世の子供達に絶大な人気を誇っている『妖怪ウォッチ』。

 一時はポスト『ポケモン』とまで言われていた『妖怪ウォッチ』だが、実はテレビアニメに関しては様々な問題があり、再放送およびソフト化の際に内容の修正が必要となったエピドードが存在する。

 それが2014年10月10日に放送された第39話「妖怪USO/給食のグルメ/妖怪ネタバレリーナ」である。

 本エピソードは10月10日のテレビ東京系の本放送には何ら問題なく、放送がなされたのだが、翌週に予定されていた衛星テレビのAT-Xおよび動画配信サービスのニコニコ動画、バンダイチャンネル、Huluでは直前になって、配信の中止が決定。理由は現在まで明らかにされておらず、当時様々な憶測を呼んでいた。

 なお、このエピソードにはUFOの形をした「USO」が人間にとり憑くと、その相手はウソつきになってしまうという恐怖の妖怪が登場する。妖怪モノなのにUFOの形とは奇妙な話だが、内容を見ればわかるとおり、特に差別的な内容があるわけではない。

 しかし、後に販売されたDVD版(および配信版)と見比べると、一部演出が差し替えられたことは一目瞭然であった。

 本放送版では「USO」がとり憑くと、登場人物達がピンクレディーの「UFO」によく似た曲でダンスを踊っているのだが、DVD版および後日配信された動画版では、「UFO」の振り付けおよび、よく似た楽曲は使われず、番組オリジナルのBGMにまるまる差し変わっていたのである。

 テレビ東京およびアニメ製作会社からの公式の説明は何もないため、これは憶測ではあるが、本放送版の時に使用していた既存曲である「UFO」の楽曲および振り付けが権利者およびJASRACからクレームが付いた可能性が高いとされている。以来、「妖怪ウォッチ39話」の本放送バージョンは視聴が困難な作品となっており「封印作品」のひとつに数えられている。

 行き過ぎた「パロディ」も時には問題になる、ということか……。

文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)

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