男は同7月25日午後5時半頃、横浜横須賀道路下り線の浦賀インターチェンジから横須賀インターチェンジまでの約10キロを逆走し、次々と対向車に衝突。6人に重軽傷を負わせた。逆走の様子はYouTube上で公開されており、中央分離帯付近の追い越し車線を、猛スピードで運転者に向かってくる男の車が確認できる。
動画公開者は異変を察知し、車線変更したため衝突せずに済んだが、車線変更もできないような状況だった場合、正面衝突もあり得る状況だった。
なお、男が運転する車は、衝突の影響で右のフロントタイヤがバーストしており、バンパーもボロボロの状態。それにもかかわらず、猛スピードで高速を走る様子は、恐怖であるとともに、運転者の異常性を如実に表していた。
神奈川県警高速隊は16日、車に乗っていた横須賀市在住71歳の男を自動車運転処罰法違反(危険運転致傷)の疑いで書類送検。事件発生当初、ネット上では責任能力の有無が議論となったが、男は逆走していることを認識していたという趣旨の発言をしているとのことで、過失傷害ではなく、危険運転致傷を適用したとのこと。
2019年は高齢者の危険運転が相次いでおり、免許返納を促す機運や、高齢者専用の免許制度創設などの動きが進んでいる。しかし、いずれも即効性ある対策とは言えず、池袋で重大事故が発生し、子供と妻の命が犠牲になっている。
しかも、事故起こした飯塚幸三元工業技術院長は逮捕されず、現在も自宅で暮らしているようで、11日には『FLASH』(光文社)が、飯塚元院長の家を警察官が警護していると報道。「上級国民だと事故を起こして逮捕されないだけではなく、警護もしてもらえるのか」と怒りの声が噴出した。
事故を起こさないよう安全運転を心がける必要はあるが、高速逆走のような著しく想定外な行動を取られてしまえば、事故を回避することは極めて難しい。まして、飯塚元院長のような「上級国民」の場合、逮捕もされない事実は、恐怖でしかない。このような「おかしなこと」を二度と起こさないためにも、高齢者の運転免許制度見直しが早急に求められている。