内藤は26日に中国・上海で同級10位の熊朝忠を相手にV5戦を行う。だが、現地のプロモーターから入ってくる情報は「心配するな」の言葉のみ。宮田博行会長によれば、1週間前になった現在もチケットは発売されていないという。
日本では考えられない事態だが、一体どういうことなのか。
「中国では政府のスポーツ局がチケットを管理しています。出した枚数に税金がかかることになっている。ムダ(売れ残り)が出た場合、宮田ジムが(その分の税金を)負担することになっているので、(引き換え券を)買った枚数しか発券されないんです」(宮田会長)
さらに、中国にはボクシングコミッションが存在したないため、政府との会談、記者会見のセッティングも日本側が仕切らなければならない。にもかかわらず、現在までに引換券が何枚売れているなどの情報は全く明かされていないという。
「困っちゃいますよね」と困惑顔の宮田会長。WBCの中国初進出はこの興行にかかっているだけに、陣営は心労で眠れぬ夜を過ごしている。
なお、この日、内藤は都内の病院で予備検診を受け、異常なしと診断された。減量方法も野木丈司トレーナーのアドバイスでグラム計算からカロリー計算にチェンジし、「前回の倍は食べているけど、汗がよく出て体重が落ちやすい」。