増山がアートで訴えているのは、「反戦」、「原発」、「環境」、「労働」、「貧困」、「女性」、と実にサマザマに枝分かれしていて、複雑に見える。が、実はシンプルで「人の幸せ」という点では共通している。現在2児の母(夫はフリージャーナリストの志葉玲)であるゆえ、最近では“母性”を表現する事が多い。悪臭漂う産業廃棄物現場での「妊婦ヌード」(半裸で腹部露出)は、あまりにも象徴的。3年以上出続けたという母乳を使っての「母乳アート」は、アート界その他の世界で、常に威圧的な男の「精液」に対する抵抗。特にいやらしい意味はないのだという。
この度、そんな増山麗奈の一部始終を、鵜飼邦彦監督が撮り溜めたドキュメンタリー映画『桃色のジャンヌ・ダルク』が3月27日より渋谷ユーロスペースにて公開される。6日、新宿区百人町のネイキッドロフトで、この映画の公開記念イベントが開かれ、増山の新作アートパフォーマンスが披露された。写真の古めかしい扮装は、近代100年のあいだ女性達が無理矢理コスプレしてきた『オンナの型』(昭和編)を表わしたもの。平和な現代に置き換えると、ファッション雑誌を愛読し、巷の情報に流されやすい女性たちは、戦時中だったなら間違いなく、「贅沢は敵!」や「鬼畜米英」、「産めや増やせや」などのスローガンに傾倒していたはずだという。
<コダイユキエ>イケメン好きの40歳独身女性記者