2009年に「にしのあきひろ」のペンネームで絵本作家を始めた西野。独学で学んだ絵を武器に、絵本『Dr.インクの星空キネマ』を製作期間5年をかけて出版。2010年には2冊目となる『Zip&Candy -ロボットたちのクリスマス-』、2012年にもタモリの原案で『オルゴールワールド』を出版(いずれも幻冬舎)するなど、タレント業の傍ら、精力的に作家活動を続けている。
絵本作家を始めようと思ったきっかけについて、西野は「13年前。25歳の時。絵が得意なわけでないし、ここからどうしたら世界一になれるかって考えた」と振り返ると、「画力もないしコネもない、でも時間なら勝てるかなと思ったんです」とコメント。「自分は職業が20個くらいあって、絵本が収入の柱ではないので、1つの作品を10年かけて作ってもほかの収入で生活ができる。そこが専業とは違うなって」と述べ、「すぐ0.3㎜のボールペンを買って、4年くらいかけて作るようなジャンルの作品を選んだ」と回顧。
「僕が描く絵本のジャンルは、効率を考える専業の人がやらないジャンルなんです」と専業の絵本作家との差別化について力説。「副業だったからこういう選択肢が生まれたと思っています。芸人のくせに描いてとか言われるけど、芸人だからできたんです。副業だからできたんです」と話していた。
(取材・文:名鹿祥史)