立川氏は2月19日投開票の新座市議選で初当選。ところが、市民から「市に生活の本拠がない」との異議申し立てがあり、市選挙管理委員会が調査。その結果、当選前、居住実態がないと判断して、4月20日に当選無効の決定を下した。
5月14日、立川氏は県選管に審査の申し立てをしたが、県選管は7月17日、「生活の本拠としての起居、寝食などの事実が認められない」と判断し、市選管の決定を支持。立川氏の申し立てを棄却する裁決を出した。
この裁決に不服の立川氏は、8月16日に東京高裁に提訴し、請求棄却を求める県選管側と係争中だったが、訴えは近く取り下げる意向。立川氏が訴訟を取り下げた時点で、当選無効が確定する。
立川氏は先の衆議院選挙(16日投開票)において、新党「日本未来の党」に合流した「国民の生活が第一」が埼玉4区で擁立する予定だったが、立川氏側が出馬を直前で辞退する騒動を起こしていた。
自身のブログで立川氏は、「娘の幼稚園への対応や、娘への対応、この状況のまま行くと、全くきちんと見てやることができません。家事や家計を守るものとして、このまま活動していくことはできないと判断しました」「社会的信用より、母親として娘一人からの信用を勝ち取りたいと思います」などと記し、愛娘の世話のために、国政進出を断念したことをほのめかしていた。
そして、係争中の裁判の先行きも厳しいことから、自ら白旗を掲げ、市議を辞職することを決めたようだ。
21日、立川氏はツイッターで「全く違うフィールドに挑戦する。それは、言語を超えた理解を求めるため。雑音に耳をとらわれず、神経を研ぎ澄ませて、それをみてください」とつぶやいている。
当選無効騒動、衆院選出馬辞退騒動と、なにかとお騒がせの立川氏。今度はいかなる手段で、自己アピールするのだろうか。
(蔵元英二)