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巨人・渡辺会長の了承を取らなければ球団売却できない横浜の現実

 横浜ベイスターズが球団を売却することが確実となった。

 横浜球団を保有するTBSホールディングス(HD)が、複数の企業と球団売却の交渉を続けている件について、巨人の渡辺恒雄球団会長(85)が口を開き、TBS・HDが来季も球団を保有する可能性について、「まずないと思う。TBSはもう限界だ。どこかに売るよ」と明言。その時期に関しては、「今月中に(売却先が)決まるんじゃないか」とキッパリ語った。

 具体的な売却先については、「どこかというのはギリギリのところでTBSも考えている。ごく少数の幹部で考えているから、ボクもとやかく言えないし、言わない」と明言を避けた。ただ、渡辺会長は「TBSにも言ってあるから、大丈夫だと思う。品位ある企業が買うということだ」と話した。

 売却先の候補とみられるゲームサイト「Mobage(モバゲー)」の運営会社ディー・エヌ・エー(DeNA)については、「出会い系とかやってたらダメ」とクギを刺し、企業としての品位を強調する渡辺会長。

 渡辺会長といえば、かつて、オリックス・ブルーウエーブと近鉄バファローズが合併した際、新球団保有に名乗りを挙げたライブドアを潰してしまった過去がある。その理由を「ポルノをやっていたから」と最近になって語っている。

 確かに国民的スポーツであるプロ野球の球団を保有する親会社が、健全な企業かどうかは重要なことではあるが、球団内の判断だけではなく、いちいち、他球団の渡辺会長のお伺いを立てなければならないというのでは、横浜球団もたまったものではない。
(落合一郎)

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