槙野と言えば、2000年にサンフレッチェ広島ジュニアユースに入団後、トップチームでも06年からプレーし、2010年まで同クラブに在籍した。2年間ドイツ・ブンデスリーガの強豪クラブ・1.FCケルンでプレーした経験もある。2010年、2014年とW杯日本代表メンバーからは惜しくも落選していたが、今回初のメンバー入りを果たした。プライベートでは、以前タレントの水沢アリーとの熱愛が報じられ世間を騒がせたが、今年2月に女優の高梨臨と入籍している。
今大会ではチームの主力とみられていた槙野。しかし第1戦のコロンビア戦で、大会直前に活躍した昌子源選手にスタメンの座を奪われることに…。その悔しさは計り知れない。しかし、そんな状況でも腐ることなく、積極的に声を出し、控え選手をまとめるなどして、陰でチームを支えていたという。
そんな槙野の姿に長友佑都選手は、『素直にリスペクトの気持ちが出てきたし、今後、彼に大きなチャンスが絶対来るなと。僕は彼の行動を見ていて思いました』とコメントしたことを、7日掲載の「Football ZONE web」が報じている。さらに長友は、槙野に対して『後輩だけど、人として尊敬できる』と語ったという。
こうした長友のコメントを受け、ネット上では『試合に出られなくて悔しかったはずなのに…チームのサポート役に徹してたんだ。誰にでもできることじゃないと思う』『槙野選手を見る目が変わった』『積極的に声を張ってた槙野は、日本代表メンバーのメンタルに大きく貢献したと思う』『今回のW杯で槙野選手のファンになった』という声が続々と上がっている。長友のツイッターでも、メンバーと笑顔で写る槙野の姿が公開されており、チームの盛り上げ役であることがうかがえる。
槙野は、以前試合中に接触した相手選手に顔面キックを食らわせ“あれは故意では?”などと批判を受けたこともある。その影響が残っているのか、これまで槙野のイメージはあまり良いものではなかった。しかし、今大会での槙野のムードメーカー的な言動、行動は、世間の見方を少し変えたようだ。スタメンの座は奪われたものの、槙野にとって収穫の多い大会であったことは間違いない。