メークレジェンド第1章完結。原辰徳監督は、現役時代の背番号と同じ「8」度、中に舞った。
世紀の大逆転劇。7月8日には首位阪神と最大13ゲーム離されていた。それでもあきらめず、ジワリジワリと差をつめた。9月には阪神戦の3連勝を含む、32年ぶりの12連勝。そして10月8日、ついに虎のしっぽを捕まえ、抜き去った。
昨夜のヤクルト戦。4回に阿部のソロ本塁打で先制するもその裏に同点に追いつかれてしまう。それでも、相手の暴投で勝ち越しに成功。6回に阿部の適時二塁打で追加点をあげると、グライシンガー、クルーンの外国人リレーで逃げ切った。
2年連続リーグ優勝を達成した指揮官は、目を真っ赤にしながら「いやーすごい選手たちですね。歴史を作る。そして、伝説を作ったと思います」と誇らしげに語った。
次の目標は、もちろん2002年以来となる日本一奪回。だが、その前にセ界を完全制圧をしなければならない。去年から採用されたクライマックスシリーズ第2ラウンドだ。
昨年、ペナントを制した巨人だったが、日本シリーズ出場を懸けた中日との一戦で、なす術なく3連敗。そのまま勢いに乗った中日が日本一に輝いた。
だが今年は違う。“悪夢”を払しょくすべく、ラミレス、グライシンガー、クルーンら日本で実績のある助っ人外国人を補強。さらに坂本、山口、東野ら若手も奮起した。「(選手、スタッフを含めた)全員の勝利だと思います」(原監督)
一皮向けた巨人が今年こそ日本一奪回の挑戦権を得る。