予選ラストをまくり差して、松井繁が文句なしに、得点率トップで準優1号艇を取った。
「負ける気はせん。あと2戦、メイチに逃げるだけや!」
自信満々だ。エンジン的には多少の伸び負けはあっても、実戦アシは十分で「OKサイン」と胸を張る。「メイチに逃げる」と語気を強めたのは、1度も1号艇の回ってこなかった(その代わり5戦して3号艇が2回)予選への思いがあったか。
今節の水面特性と仕上がりの相関関係から、自分のアシをもってすれば、潰されることはまずないと、すでに計算が立っている。松井の前には、今年3本目のVロード、それもSG専用道路が出来上がっている。
今シリーズを覆ってきたのは、インの強さだが、そこにはエンジン差の少なさがあった。このところSGレベルでは、アシ劣勢に立たされることの多い太田和が「今節は超抜がいないので、自分も引けを取らない。回ってからの押しがある」とそれなりの自信を語っていたほどだ。太田和は準優2号艇まで着順をまとめた。現状の「乗り心地が1番気に入っている」という。地元優出にリーチをかけた平田忠に、かなりのプレッシャーを与えるだろう。
今垣光が1号艇の10Rが、準優3個では最も面白いメンバー構成になった。中では17番目に滑り込んだ魚谷智が不気味に映る。
「伸びがよかったところに、リング交換でターンできるようになった」
2〜4号艇もそれぞれ思い切った攻めがあり、ベテランの江口晃は当然のように前付けか。ナイター実績抜群の6選手の争いに注目だ。