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fumika 「You're my Hero / FIGHTER」インタビュー

 「マツダオールスターゲーム2016」での国歌独唱(ヤフオク!ドーム)、TX「THE カラオケ★バトル」への出場などで話題のfumika。彼女のシングル「You're my Hero / FIGHTER」が11月23日(水)にリリースする。実際に生の歌声を聞いた事があるが、その計り知れないパワーと爆発力は鮮明に記憶に残っている。そんなより一層存在感を増すfumikaにインタビュー、話を聞いた。

 −−今回のシングルは、「You're my Hero」「FIGHTER」の両A面ですね。

 「You're my Hero」と「FIGHTER」は、どちらの歌詞にも「Hero」という言葉がでてきます。この2曲を聞いた人の中の「Hero」とは何なのか、改めて考えたり、感じてもらえたり、思い出してもらえたらうれしいです。今回はセルフプロデュースで楽曲も製作したしジャケットのデザインやMVなどもこだわりました。それが形になったことは、自分の中でも大きな革命で。ちなみに、「FIGHTER」は来年の中村晃選手(福岡ソフトバンクホークス)の登場曲なります。他にもロンドン五輪の藤井瑞希(バトミントン選手・フジガキペア)からも「凄い良い!」って製作途中なのに熱いメッセージ送ってきたりとか…なんだか不思議とアスリートの方と共鳴しやすい曲なんです。

 −−2曲とも、「Hero」という歌詞が入っていますが、fumikaさんにとって「Hero」は?

 私にとっての「Hero」は色々いますよ、自分の中にいる「Hero」は自分自身の秘めた自分だったりもするし。アーティストで子供頃から私の「Hero」はシンディー・ローパーかな。そんなこともあり今回「True Colors」をー発録りで録音しました。私はずっと子役でミュージカルをやっていたので、学校終わったらすぐに稽古! 本番! の毎日で、あまり同級生の友人関係とかが築きずらくて。ずっと大人と接している世界にいて「自分はどうあったら正解なのか」と常に探して混乱して閉じこもることも多かった。そんな時に出会ったのがこの曲です。最初は意味がよくわからなかったのですが、母が日本語に訳してくれました。そんな曲を大人になった今でも私は聴いていて、落ち込んだり、悔んだり、耳をふさぎたくなったりした時に聴くと、子供の頃の精神性…いわゆるシンプルな原点に、立ち返ることができます。

 −−今回は作詞も担当されました。やはり本などから言葉やインスプレーションを感じ取ったりするのですか?

 最近ではまだ読み終えてないのですが、二階堂奥歯さんの「八本脚の蝶」という作品を読んでいます。すごく毒のある作品です。彼女の生き方は自分とは真逆の言わば「異物」すぎて本の中で対面してると面白いですね。真逆の自分を掘り下げれるというか。ただ、かなりドープですので、今回の作品にはダイレクトには結びついていません笑。記憶は“儚く無くなってしまうもの”っていう私の中に定義があって。特に私みたいな生き方してると爽快にいろんな忘れたくないことも忘れていく(笑)。だけどふとした瞬間に戻ってくる記憶があります。だからそんな風に何度も咀嚼した言葉や気持ちは、自ずと歌詞の中に入ってくるし、きっと私が伝えたいものだ、伝えるためにまた戻ってきたんだ、と思って書いてます。

 −−「You're my Hero」は映画「TOKYO CITY GIRL」の主題歌(九州版)にもなっていますね。

 「You're my Hero」は主題歌で、カップリングの「ハミングソング」は挿入歌になっています。監督に聞かせて「『ハミングソング』は今作のストーリーにすごく合うから挿入歌にしたい」と言って頂いて、挿入歌になりました。ストーリーも笑えるし切ないし、最高なんです。だから歌詞も大それた事では無く、日常の小さな小さな幸せを書いた一曲になっています。なんか私は、本当に本当に大事なことって激しくて金持ちで派手な所、ではなく、日常の下町の街角に隠れてると思うんですよね。

 −−今年をしめくくるシングルになると思います。今年は福岡国際会議場での凱旋コンサートや「マツダオールスターゲーム2016」での国歌独唱があったりなどがありました。

 シングルのリリースは1年ぶりであったのですが、デビューしてからの刻むスピードは、どんどん早くなっているように感じています。自分の歌をより真っ直ぐ国内でも国外でも、ちゃんと伝えに行けた1年だったと思います。福岡国際会議場でのワンマンや、オールスターゲームでの国歌独唱も、そして複合施設でお客さんと目と目をあわせながら歌ったことも、どれも大切な出来事です。また、自分でもわからないうちに大人になっているのかもしれない、とも感じる1年でもありました。ちなみに、今年やり残したことは、身長を3センチ伸ばせなかったことです(笑)。まったく伸びなくて、それが悔しいです。来年は1センチにしようかな。人間、念じれば叶うと思うんです。まあ、身長は高校1年くらいから変わってないんですけどね(笑)。

 −−学生時代、fumikaさんはヤフオク!ドームでビールの売り子のバイトをしていたと聞いています。そんな場所で国歌独唱したことは思うこともあったのでは?

 そうですね、リハの時確かに向うの方に見える客席をみながら「あ、あそこでアルバイトをしていたんだな」と確かに思いましたが(笑)、それよりもあれだけの神聖な場所、時間で国歌を歌った事は私にとっても大きな意味のある経験でした。

 −−MVも公開されましたね。

 「You're my Hero」は壮大なMVになっています。見てもらったら分かると思うのですが、まんま崖っぷちで、さらに台に立って、風がびゅんびゅん吹いて、気持ち入れて歌ってると普通に崖下に落ちそうになるんですよ。本当ヤバくて。「生きるか、死ぬか」みたいな。ただ、私、“死”を感じることって嫌いじゃないんです。なんでこんな変な快感を感じるんだろうって自分でも不思議だったんですが、「あ、なるほど、逆に生きてることを感じるからか」と最近腑に落ちました。「FIGHTER」はまったく別で、自分の中の自分、抗う自分、専制する自分、そんなインナーパーソナルの世界が表現されています。ぜひ見て見てみてください。

【MV】You're my Hero
https://www.youtube.com/watch?v=seKflE8absw

【MV】FIGHTER
https://www.youtube.com/watch?v=XGEYbdq3ZhM

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