ドイツのデータ分析会社「IPリティックス」による今年5月の調査データでは、次世代通信システム5Gの技術標準(規格)に関する標準必須特許数で、ファーウェイは1554件と、2位のノキア1427件を上回って世界のトップだ。
5G必須特許出願の企業別シェアは、以下のようになっている。1位ファーウェイ(中国=民間:15.05%)、2位ノキア(フィンランド:13.82%)、3位サムスン(韓国:12.74%)、4位LG電子(韓国:12.34%)、5位ZTE(中国=国営:11.7%)。
中国勢は計26.75%だが、韓国勢は25.08%と中国に迫る勢いだ。このような熾烈な状況下で、安倍首相が韓国勢をたたいてくれたのだから、日本の対韓制裁のおかげで一時陰りを見せていた中国勢の勢いは輝きを取り戻す可能性が出てきた。
今や世界中どこへ行っても『HUAWEI』(ファーウェイ)の看板が輝いている。すでに10万基のファーウェイ製アンテナ基地は、ノキアやエリクソンなどを押しのけて世界に浸透しており、ロシアや中東ばかりか、米国の同盟諸国であるNATO諸国ですらファーウェイの地上局を設営している。アフリカ諸国に至っては、欧米勢の捲土重来の余地さえない。
「中国は日米韓の離間工作のために、親中でコントロールしやすい文在寅氏が大統領に当選できるようにチャイナロビーを使って応援してきたし、大統領当選後も右往左往する文氏をうまく手のひらで転がしてきました。韓国が反日になってくれれば、中国がしばらくは日本に秋波を送って、おいしいところだけをいただき、さらには中国の国内情勢は安泰で、民意を習サイドに引き寄せておくことができます。5Gの国際標準仕様を策定するデッドラインは目の前に迫っています。上記必須特許のシェアがカギを握り、その企業、その国の規格が国際標準となって5G世界の覇権を握ることになるのです。日本にとっては不愉快極まりないことですが、この波には抗えません」(国際ジャーナリスト)
決して中国を利するための対韓輸出規制ではなかったのだが…。