同誌によると、佐野氏はアートディレクターとしてポスターの制作を手がけたという。さらばの「ば」の濁点が、W主演の舘ひろしと柴田恭兵のシルエットで表される斬新なデザインだが、発表は7月中旬でエンブレム問題で渦中になる直前。
そのおかげで、ポスターのデザインにもとづいた映画グッズの販売も開始されるなど、ポスターは問題にならず。しかし、騒動の渦中には周囲から舘と柴田のシルエットロゴが、「『相棒』に似てないか?」、「あれ(相棒)も東映だからいいのかな」などの声があがるなど“疑惑の目”が向けられてしまったというのだ。
とはいえ、「あぶデカ」のポスターはゼロからのデザインではなく、すでにある素材をレイアウトして見栄をよくする『エディトリアルデザイン』。もともと佐野氏の得意分野だったというのだ。
「東映にとって『あぶデカ』は総力をあげている作品で、コケたら大問題。今年一番の大作と位置づけていた『海難1890』の興収がふるわなかったこともあり、『あぶデカ』にはさらなるプレッシャーがかかっているだけに、このタイミングで佐野氏が絡んでいることが公になるのはあまり好ましくなかったはず」(映画ライター)
「あぶデカ」といえば、前売り券の出足が、05年公開の前作比で300%超の売り上げを記録。プロモーションも順調なようだが、さすがに、サノケンが関連イベントに登場することはなさそうだ。
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