「価値観が大きく変わって、それまでの二十世紀的な“過剰”なまでに“所有”する生活を脱却しようと思いました。その後、5年近くかけて持ち物を見直し、処分しました」
高城氏は、モノを処分する段階で、90%までは使っていないも
のばかりだったので、難しくなかったと語る。そして、そこからさらに厳選する基準は、「自分の“過去”ではなく“未来”に必要なものだけを選ぶようにしました」とのこと。ただ、そんなにモノを処分をしてしまい不便に思うことはないのだろうか。
「使っていないものがほとんどでしたので、不便に思ったことはありません。もし、本当に不便に思うなら、また買い直す事もあるでしょう」
気になるのが、最後まで残したスーツケース約1.2個分の中身。11月15日に発売された「LIFE PACKING 未来を生きるためのモノと知恵」(晋遊舎)には残った1%のアイテムが紹介されている。また、本書で、高城氏は、21世紀は「モノを処分し厳選すること」からはじまったと語る。そんな高城氏に「22世紀の世界のスタイル」を聞いてみた。
「人々はもっと移動すると思います。なぜなら、人間の身体は移動するように出来ているからです」
モノが捨てられないことが話題になる現代だが、もっと身軽になり、本来の人間の身体に戻ることこそが、高城氏が考える未来ということのようだ。