書類送検されたのは、千葉県の柏児童相談所に勤務する50代と30代の女性職員。2人は今年3月、一時保護していた10代の少女に対し、タバコ2箱とライターを買い与えていた。警察が別件で少女から相談を受けていたところ、所持していたタバコについて、「児童相談所の職員からもらった」と話したことから事態が発覚。
警察が児童相談所職員に確認したところ、事実を認めたため、未成年者喫煙禁止法違反の容疑で書類送検された。なお、動機について2人の職員は、「少女から求められ買い与えてしまった。後悔し反省している」などと話しているという。
児童相談所の職員がタバコを与えていたというニュースに、ネットユーザーの反応は賛否両論。「タバコを求められて買い与えることは本当はいけない。でも1回だけなら、と思って与えるのは優しさかもしれない」「違法だけど無下に断らなかったのは、何か事情があったとしか思えない」「何か同情する要素があったのでは」と、未成年にタバコを買い与えることは好ましくないとしながらも、職員の行動に理解を示す声が上がる。
一方で、「どんなことがあってもタバコを買い与えることはよくない」「タガが外れているとしか思えない行動」「プロ意識のかけらもない」と批判の声も上がり、意見が真っ二つに割れている状態だ。
また、児童相談所の職員にタバコを買い与えてもらいながら、その事実を警察に暴露した形となる少女については、「意味のわからない行動」「人格が崩壊している可能性がある」「普通は黙っておく」など、批判が相次いだ。
児童相談所については、昨今多発している両親による子供への虐待殺人事件で、虐待の事実を把握していながら保護せず家に帰すケースや、一度保護したあと再び家庭に戻すなど、虐待防止を防ぐことができなかったとして、その存在意義を問う声がある。そんな中でのこの事件は、信用を失いかねない行動と言わざるを得ないだろう。
特別な事情があったのかもしれないが、未成年にタバコを買い与える行為は犯罪である。この点について釈明することはできない。