パ・リーグの取得選手の中で、最も需要があると見込まれるのは則本昂大(楽天)。2013年のルーキーイヤーから昨季まで2ケタ勝利を続け、5年連続で最多奪三振のタイトルも獲得しているパ・リーグきっての右腕だ。
2016年オフに結んだ3年契約が、来オフに満了となる則本。一部報道では、このタイミングで球団とメジャーへのポスティング移籍について話し合うとされているが、折り合いがつかなければ権利を行使し、ポスティングを認めてくれる球団への移籍に踏み切るかもしれない。
投手の目玉が則本ならば、打者の目玉は秋山翔吾(埼玉西武)。2015年にプロ野球記録となる「216安打」をマークしたヒットメーカーは、2年連続で20本塁打をクリアするなど長打力も兼ね備えた素晴らしい打者となっている。
既に国内FA権を取得している秋山は、来季中に海外FA権を取得。現時点ではメジャー移籍を目指すことが濃厚とされているが、交渉が不調に終わった場合、国内球団からの横やりが入る可能性もあるだろう。
今オフ複数年契約を結ばなかったことを理由に、「FA宣言もある」とするファンも少なくないのが鈴木大地(ロッテ)。過去にベストナインを2度(2013年、2016年)、ゴールデングラブを1度(2017年)獲得している好選手だが、この数年は遊撃、二塁、三塁とポジションをたらい回しにされるなど苦労が続いている。
さらに、現在主戦場とする三塁については、チームを率いる井口資仁監督が来季の三塁に安田尚憲を固定したい意向を示したという報道もされている。仮にポジション争いに敗れた場合、出場機会を求めて権利行使に踏み切る可能性は否定できないだろう。
以上が、パ・リーグにおける注目のFA取得選手3名だ。ここで紹介していない選手も含め、今年は何人がFA権を行使することになるのだろうか。
文 / 柴田雅人