契約内容は2年総額1400万ドル(約11億2000万円)で、13、14年が年俸650万ドル(約5億2000万円)。15年は球団が700万ドル(約5億6000万円)のオプションを持ち、契約延長しない場合は100万ドル(約8000万円)が岩隈に支払われ、総額1400万ドルが保証されることになる。
岩隈の今季年俸は150万ドル(約1億2500万円)プラス出来高で、基本年俸は楽天時代(11年)の3億円(推定)から半分以下に激減した。出来高は最大340万ドル(約2億5500万円)が支払われる契約となっていたが、あくまでも“先発”でローテーションを守ることが前提だった。先発登板20試合以上、投球イニング140回以上が出来高を受け取れる条件であったが、クリアできなかったため、出来高ゲットはならなかった。
今季の岩隈はローテーション投手として期待されながらも、開幕は先発枠から外され、日本でほとんど経験がない中継ぎでスタート。前半戦はリリーフで14試合登板、30回1/3を投げ、1勝1敗2セーブ、防御率4.75とふるわなかったが、7月から先発に転向して本領発揮。16試合登板、95回を投げ、8勝4敗、防御率2.65の好成績。シーズンを通して、30試合で9勝5敗2セーブ、防御率3.16だった。
先発に回ってからの働きが評価されて、年俸は今季から4倍強アップ。楽天時代の3億円を大きく上回り、5億円(現在の為替レートによる)プレーヤーとなった。今オフ、メジャーでは同僚の川崎宗則内野手を始め、日本人選手が次々に解雇されるなど、受難の年となったが、岩隈の年俸大幅アップは久しぶりに明るい話題だ。
(落合一郎)