だが、近年、モータースポーツは環境破壊の最たるものといった批判にさらされている。
昨年、減速時にブレーキから発生するエネルギーを回収し、加速に再利用するシステムKERSを導入するも、エコロジーに繋がるところには遠く及ばない。
そんなモータースポーツ界において、英国のウォーリック大学は、米マサチューセッツ工科大学で開催された会議で、自動車レースF3に参戦するグリーン・レーシングマシンを発表した。
世界初とされるこの「エコなレーシングカー」は、BMW社製のガソリンエンジンをディーゼル用に改造したもので、チョコレート工場から排出される廃棄物や、油脂を基に作られた燃料で走行する。
その他にも、エンジン以外の部品の多くに産業廃棄物を使用。マシンのハンドルが人参の繊維でできていたり、また植物油のエンジン潤滑油から亜麻繊維と大豆油から作られたシートなど、環境に配慮した部品が使用されている。ラジエーターからはオゾンを利用し綺麗な酸素が排出されるというエコ仕様で、さらには、カシューナッツを原料としたブレーキパッドも、現在開発中という。
ウォーリックチームの一員スティーヴ・マグズ博士は「このプロジェクトは、自動車の環境保護主義が全パッケージに及ぶことが可能で、そうあるべきであることを証明している」と語った。
七海かりん(山口敏太郎事務所)
山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
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