問題となったのは、コメンテーターの玉川徹氏がニュースに潜む疑問を取り上げる「そもそも総研」というコーナー。今回は「そもそもオスプレイは沖縄だけの問題じゃないんじゃないの?」というテーマで、2018年10月にオスプレイが5機配備された東京都・横田基地周辺を取材。日本中に不安が広がっているとし、その様子に着目した。
オスプレイの騒音・振動問題について近隣住民にインタビューし、夜のベランダに出て実際に騒音を聞き、学校・病院などを含む人口密集地の上を飛び交うことを問題視したが、ネット上では「何でわざわざベランダに出て聞きに行くのか。閉めた状態でどれだけの騒音なのかを伝えるべきでは」「(インタビューに)年配者だけしか映らないけど他の世代には聞かないの?」と疑問視する声が相次いだ。さらにオスプレイの機体から機関銃のようなものが出ていたことから、その危険性を共同通信社の編集委員・石井暁氏が解説した。しかし石井氏がどれほど軍機や横田基地に関して詳しいのか説明はなく、「一人の見解だけを取り上げた偏向報道だ」という批判も上がっている。
玉川氏は、これまで沖縄の辺野古移設をめぐる住民投票が報道されないことに言及した他、横田基地へのオスプレイ配備が決まった時も、「東京の人は沖縄のことだからいいんじゃないって言っていた。沖縄だけの問題じゃない」と述べた。以前も「意識が変わりつつある沖縄と、沖縄以外の日本」といったテーマを取り上げており、ネットでは「そもそも前から沖縄を切り離して報道しすぎ」という声も上がっている。
今回の放送では「やっぱり沖縄の問題は日本の問題だ」と”やっぱり”という言葉を付けて締めくくった。これに対し「元から日本の問題だろ」「やっぱりってどういうこと?沖縄差別発言じゃないの?」「この報道こそが沖縄を下に見てる」と批判が殺到した。
沖縄の問題を全国の人にも自分事として考えてほしいという意図だったと考えられるが、インタビューは年配だけ、解説は一人の編集委員だけ。不十分な内容と、“やっぱり”という自身の言葉選びが仇となったようだ。