同番組では、28日にツイッター上で公開、拡散された東京・JR赤羽駅でホームを逃走する痴漢男と追う女子高生の動画を特集。動画にはホームを走る紺色のスーツ姿のサラリーマンと思しき男が映った後、被害に遭った高校生と思われる女性の「逃げるな!」という叫び声が響く。制止の声を振り切って一心不乱に逃げる男だが、灰色スーツ姿の年配男性に足を引っ掛けられて、エスカレーター前で転倒。追いついた女子高生2人が男のもとに駆け寄る姿が収められている。
同番組によると、逃げた男は階段を降りた先で駅員に取り押さえられたという。その後、男は痴漢行為を認め、強制わいせつ容疑で逮捕された。一連の動画を撮影した男子高生は同番組のインタビューに応じ、「単純に動画を撮らなきゃなって思いましたね。正義感にかられたというか。証拠になるじゃないですか」などと発言。また、撮影者の男子高生によると被害に遭った女子高生は「車内で胸を触られた」と話したという。
さらに男子高生は「(女子高生は)1カ月ぐらい(痴漢行為を)され続けていたらしくて、1カ月されていて、今回捕まえるに至ったというか。(女子高生は)『最初はただ単純に怖かったけど、1カ月もたつと怒りの方が大きくなった』と(話していた)」と、証言を続けている。
同番組では逮捕劇を「女子高生の勇気ある行動」としながらも、痴漢の追跡には十分な注意が必要としてオールアバウト防犯ガイド安全生活アドバイザーの佐伯幸子氏に電話取材をしている。
これに対して佐伯氏は「場合によっては追いついたところで振り払われて、ホームから線路に転落してしまう危険性も考えられます。被害者の方は『その人痴漢です』と叫んで協力してくださいって言えば注目が行きますよね」と指摘した。
この放送を見たと思われる一般ツイッターユーザーは「痴漢を追いかけるのは危険。声を上げて周りの人の協力をみたいなことを言ってたけど、動画の女子高生だって声を上げてたよね? でも協力したのは足を引っ掛けたおじさんだけ。自分で捕まえるしかない」と指摘。このツイートに賛同するコメントが相次いでいる。
「女子高生がこんな追っかけてるのは、声上げてるのに協力してくれる人がいないからですよね」「1カ月我慢して声を挙げた女子高生の気持ちを考えてほしい。誰も助けてくれないから行動するしかなかったんじゃない?」「痴漢を追いかけた女子高生よくやった」などの声が寄せられた。
中には「そもそも男子高生が動画を撮ってないで助けてあげればよかったんじゃないの?」「すぐ動画撮る今の若者って本当怖い」「助けたとして痴漢冤罪だったらどうするの?」「冤罪っていう奴ほど他人事で無視するんだよな」などの声も散見された。
番組放送後もネット上での白熱した議論は続いている。