今シーズンのセ・リーグ最終戦となったこの一戦は、試合前から各メディアがこぞって報道し、ファンからも大きな注目を集めていた運命の一戦。4位阪神は勝てば3位広島と順位が入れ替わり、逆転でのポストシーズン進出が決定。中日は順位こそ5位で確定していたものの、この日の先発・大野雄大が3回3分の1を無失点に抑えれば、広島・ジョンソンをかわし最優秀防御率のタイトルが確定するという状況だった。
そんな中迎えた試合は、4回裏1死まで無失点に抑え降板したことにより、まずは大野のタイトルが確定。一方、阪神は大野の交代をきっかけにこの回2点を奪うと、5回裏にも1点を加えつつそのまま「3−0」で完封勝利。そのため、阪神、中日はそれぞれの目標を達成し、それと同時に広島はポストシーズン進出とジョンソンのタイトルをともに失うこととなった。
大野の降板以降、一気に阪神有利の流れとなったこの試合を受けた石田アナは、5回裏終了時点までに中日が犯した「盗塁失敗」、「併殺」、「暴投」といったミスを羅列。その上で「カープファンは言いたいことたくさんありそうですが・・・見守るしかない」とツイートした。
このツイートに対し、広島ファンの一部は「中日のミスがあからさますぎる」、「阪神と中日絶対裏で協定結んでるだろ」と同調。ただ、その他ほとんどのファンは「中日は八百長球団って意味?」「贔屓チームが不利だからって八百長疑うとか頭悪すぎだろこいつ」、「会社の名前も入ってるアカウントでよくこんなこと書けるな」、「こんな奴がいるとまた広島ファンの評判が落ちる」と猛バッシングを浴びせている。
また、石田アナは当該ツイートをその後削除して謝罪したものの、これに対しても「消すぐらいなら最初からツイートしないでほしい」、「二度と野球に関わるな」といった批判が数多く寄せられている。
阪神は是が非でも勝ちたかった一方で、中日にとっては大野のタイトル以外は消化試合にすぎなかったこの一戦。石田アナが中日側のミスを疑いたくなるのも理解できない話ではない。
ただ、今シーズンの中日のチーム成績を見ると、盗塁成功率は「.677」(セ6球団中2番目の低さ)、併殺数は「104」(同4番目の多さ)、そして暴投数は「42」(同2番目の多さ)。これらのミスが今回に限った話ではないことを考えると、石田アナのツイートは完全な言いがかりであると言わざるを得ない。
そもそも、広島は27日中日戦で勝利していれば、今回の試合を待たずして3位を確定させられていた。このことを棚に上げて他球団に物言いをつけたこともまた、多くのファンから怒りを買う要因となっているようだ。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
石田充アナウンサー公式ツイッターより
https://twitter.com/mitsuru_ishida