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阪神、他球団から助っ人打者を強奪する? 2年目に向かう矢野政権、投打の再構築は避けられないか

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 「トラの熱視線」が関東に向けられている。

 埼玉西武ライオンズのエルネスト・メヒア(33)が、優勝目前で強い存在感を見せた。メヒアは今季、3年契約の最終年を迎える。来日3年目の2016年オフに交わした契約は「総額15億円プラス出来高の3年」(金額は推定)。しっかりと結果を残し、「まだやれる!」というところを見せておかなければ、契約延長は勝ち取れないだろう。

 「ライオンズの外国人選手で、野手はメヒアだけ。14年本塁打王の実績、来日6年のキャリアはともかく、年俸5億円(推定)は高すぎます。西武も延長するかどうか、迷っているのでは」(プロ野球解説者)

 しかし、阪神はもっと高く評価していた。今年も外国人選手に泣かされた。“未知の外国人選手”を米国から探してくるよりも、他球団でプレーした“お古”の方が、確実に戦力になるとの意見が球団内でまた強まってきたそうだ。

 「18−19年オフ、阪神はブランドン・レアード(32)を獲得すべきかどうか、ギリギリまで迷っていました。今オフはヤクルトのウラディミール・バレンティン(35=推定年俸4億4000万円)もいます。バレンティンはFA権を取得したので、来季からは日本人選手扱いで試合登録ができます。守備難(外野手)がネックですが」(スポーツ紙記者)

 また、トラが迷ったレアードだが、今季も本塁打32、打点88と好成績を残している(9月23日時点)。ロッテ入りの際に発表された推定年俸は年俸110万ドル(約1億2000万円)。契約年数は発表されなかったが、「1年契約」で間違いないようだ。レアードは日本ハム時代よりも年俸がダウンしている。昇給がロッテ残留の最低条件となりそうだが、球団提示と希望額に開きがあった場合、“新天地”を求める可能性は高い。

 「バレンティンは高額年俸ですが、日本人選手扱いになるのが大きい。それとも、さほど高額ではないレアードにするか…。代打に回ったメヒアは出場機会に飢えているので、ダウン提示でも交渉につくでしょう」(前出・同)

 DeNAの優良助っ人、ホセ・ロペス(35=推定年俸2億3000万円)の去就も決まっていない。

 こうした各球団の助っ人の去就について改めて見てみると、阪神の「他球団からの強奪」という方向転換は、間違っていないのかもしれない。

 「近年の阪神監督は就任2年目に好成績を出す傾向にありました。でも、矢野燿大監督(50)に対し、OBたちはそうは見ていません。鳥谷敬への引退勧告もあり、チームは動揺しています。ランディ・メッセンジャーが引退を表明し、藤浪晋太郎は復活の兆しが見えず、シーズンを通して投げてくれそうな先発投手は西勇輝だけ。OBたちは『心配だ』と嘆くばかり」(在阪記者)

 矢野監督が「大山悠輔の4番」を完全に諦めたとの情報もある。その通りだとすれば、新しい助っ人は「打線の核」を託されることになる。投打ともにチームをゼロから作り直さなければならない…。鳥谷の去就もあるだけに、阪神のオフは大激震となりそうだ。(スポーツライター・飯山満)

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