そんな野外ライブは大きく3つの種類に分けられる。
■1:ミュージックライブ型
ストリートの入り口には公務員とは思えないほど悪い顔をしたポリスが立っているため、一帯は通行止めとなり、ドラムセットやアンプなどを持ち込んでの本格的なライブが行われる。1番の盛り上がりを見せていた会場にはおよそ200人ほどのギャラリーが集まり、周りに立ち並ぶゲストハウスのバルコニーからも歓声が飛ぶ。ボーカルは山下達郎風の男性だったが、迫力ある歌声のロックンローラーであった。
■2:一般人参加型
アオザイや民族衣装をまとったベトナム人達が民謡を伝統的な楽器(三味線のようなもの)に乗せて披露してくれる。クライマックスでは旅行者もステージに上がり、それぞれが独自の踊りで見せるパフォーマンスは笑えるほど面白い。観客は50人ほどと割と少なめなので、訪れた際には是非ステージに上がっていただきたい。
■3:お金恵んでください型
上記2つのライブに明らかに便乗した形で、お金を得ようとする人々もいる。しかし音が割れてしまっていたり、マイクすら無かったりと、本気さは感じられない。ギャラリーも2、3人とかなり少なめだ。
ハノイという場所には、街をあげて観光客を楽しませようという意思が見え、非常に好感が持てる。ナイトマーケットでショッピングを楽しんだあとは、ライブを盛り上げる観客の1人になってみるのもいいかもしれない。
國友俊介
【プロフィール】
國友俊介 (くにとも・しゅんすけ)
旅×格闘技、アジアを自転車で旅をしながら各地のジムを渡り歩いている。目標は世界遺産を見ることではなくあくまで強い男になること。日本では異性愛者でありながら新宿2丁目での勤務経験を持つ。他にも国内の様々なディープスポットに潜入している。
ブログ http://onkunion.blog.fc2.com/