沢城のデビューは中学二年生である。だがそれ以前の芸能活動は一切ない。それにも関わらず『デ・ジ・キャラット』の声優オーディションに参加し、いきなり審査員特別賞を射止めたのだ。1999年に同作品のメインキャラ・プチ・キャラット役でデビューし、若干14歳ということで、多方面での注目を集めた。その後、改めて“吹き替え”に強いことで評判の声優事務所「マウスプロモーション」付属の俳優養成所で演技の指導を受け、メキメキと実力を付けて行く。
デビュー後の2年後の2001年には、TVアニメ『ギャラクシーエンジェル(第一期)』、『ココロ図書館』、『しあわせソウのオコジョさん』でメインキャラを好演し、その後2013年現在までメインキャラを外れたことはない。その中でも注目すべきは、16年振りに声優を一新した大人気シリーズ『ルパン三世』の峰不二子役に抜擢されたことだ。子役やアイドルから転向してきた声優が多い中、沢城はひたすら声優として活動し、役者としてのキャリアを身につけてきた賜物であろう。また2009年の第3回声優アワードでは、助演女優賞を受賞。翌年2010年の第4回声優アワードでは、遂に主演女優賞を見事受賞した。更に翌年2011年の第5回声優アワードでも海外ファン賞を受賞するなどの若き実力者である。
また、2007年からは女優としてもデビューを果たし、数々の舞台を踏み、好評価を得ている。二宮和也が主演した話題作『フリーター、家を買う。』の原作者・有川浩は、自身の『図書館戦争』がアニメ化された際に沢城が声優を務めた縁で、『シアター!』を執筆した。なお、モデルは、沢城とその所属するTheatre劇団子である。有川浩とも縁が深く、周囲を魅了する魅力的な役者なのは間違いない。