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音楽家にコピーライター じつはスゴいお笑い芸人

 昨年のお笑い業界のもっとも明るい話題といえば、ピース・又吉直樹の芥川賞受賞だろう。初の文学系小説『火花』は、ダブルミリオン(200万部)超えを達成し、「2015年 年間“本”ランキング」(オリコン調べ)のBOOK部門で1位を獲得。お笑い芸人初の受賞作家とあって、“又吉バブル”は越年した今なお健在だ。

 そんな又吉大先生ほどのネームバリューはないために、大きな話題にならなかったが、じつは芥川賞に勝るとも劣らない実績を残していた芸人が稀にいる。トリオ芸人のザ・フライ、今野和人もそのひとりだ。

 プロダクション人力舎に所属する今野は、芸人としての露出はゼロに等しい。ところが今年3月、国内最大規模の公募広告賞『第53回宣伝会議賞』でグランプリを受賞している。同賞は62年に創設され、コピーライターの登竜門として、過去に糸井重里や林真理子などが受賞してきたが、芸人としては初だ。受賞作品は、「『JTBの旅行券』を大切なひとへ贈りたくなる広告表現」という課題の「親子篇」というCM台本。見事に賞金100万円を手にした。

 今野は、国際基督教大学出身という異色の経歴。芸人としてはメンバーの雨宮龍也と一緒にネタを作っているが、コピーライターとしての実績や経験は、ほぼ皆無だった。当然、芸人としては食えず、ネット関係のアルバイトで生計を立てている。今後、大化けする可能性大だ。

 いっぽう、およそ3〜4年前に大流行したCOWCOWの人気ネタ『あたりまえ体操』を生みだしたのは、芸人の兄弟だった。♪右足を出して左足出すと、歩ける♪などのネタをメロディーに乗せて歌っているのは、サウンドディレクターの樋口太陽。幼少期からさまざまな楽器に触れ、学生時代にソロアーティスト活動を開始。兄の樋口聖典も同じサウンドディレクターだったことから、11年に「オフィス樋口」を起業し、『あたりまえ体操』の作曲と歌唱を担当したほか、母校の校歌も手がけた。その兄の聖典こそが、「ギチ」というコンビ名で今も活動している芸人なのだ。

 九州芸術工科大学(現:九州大学)の音響設計学科を卒業している聖典はピアノ、ボーカル、ドラム、ベース、キーボードなどを学び、弟と同じくバンド経験者。かつてはギターボーカリストとして地元の福岡で活動しており、自主映画制作、自主企画イベント、WEB制作会社勤務などで経験を積んだ。

 07年に上京すると、仲間芸人の新ネタ作りやライブの手助けをするようになり、2700のギャグソング♪右ひじ 左ひじ 交互に見て♪の楽曲アレンジを手掛け、見事に当てた。もちろん、『あたりまえ体操』にも携わった。

 広告、音楽業界でも活躍する現役の芸人。この中から、“第二の又吉”が出現するかも!?

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