「以前のアイドルファンドはプロダクション(所属事務所)が主体でしたので、投資対象が所属タレントに限定されていました。当ファンドは制作会社(メーカー)が主体となっていますので、対象に制限がありません。つまり売り上げが見込めるアイドルの娘同士をブッキングする事ができるのです」(前出・池田氏)
このイニシア・スター証券は今回のファンドの運営・販売会社だが、実際にアイドルを発掘してDVDを制作するのは、BNSという会社。'93年に会社設立後、グループ全体では約1800タイトルの販売実績があり、TSUTAYA、ゲオ、amazon、DMM.com等への販売網を持っているという。
投資の仕組みも以前のファンドとは大きく異なるようだ。昔のものは、例えば投資対象のアイドルが5人おり、投資家は1口5万円で自分の好きな女の子に投資することができた。それ故に、運用成績がバラバラで、最高で142.3%、最低が40%だった。つまり、5万円の元本を7万1150円に増やしてくれた女の子もいれば、2万円に減らした子もいるということになる。グラビアアイドルを“単品”でファンド化するのはリスキーであり、数字として結果が出るのは女の子にも残酷な話ではある。
一方、今回のアイドルファンドでは、リスク回避のため一つのファンドの中にアイドル5〜6人(あるいは5〜6グループ)が組み込まれ、分散投資する形になっているという。
第1弾として発表されているのが、写真の『ピンクキャラメル』というエロかわいい路線を狙っている3人組のユニット。DVDが来年1月に発売される予定で、撮影現場にご招待など、投資家にはさまざまな特典を用意しているとのこと。また、会いに行けるアイドルは最近のトレンドだが、ピンクキャラメルは会えるだけでなく、撮影の打ち上げで同席というイベントも企画中だとか。
プロダクションとの契約で、今のところ発表されているのはこのピンクキャラメルだけだが、ファンドの対象には、実はアダルトも入っている。爆乳熟女女優として人気の中森玲子の作品も撮る予定らしい。
「DVD市場の中でも、アダルトはもっとも安定している分野です。制作費が安く、販路も確立している。アダルトのジャンルを組み込むことで、ファンドはかなりリスクヘッジできるでしょう」(前出・経済記者)
さて、今回のアイドルファンド、1口30万円から投資可能で、販売期間は12月末まで。決して安い金融商品ではないし、アイドルの場合、売れる売れない以前に体が丈夫であるとか、スキャンダルを起こさないとか、途中で引退しない責任感を持っている、といったことも重要になる。
いずれにしろ“ギャンブル”であることに変わりはないので、すべては自己責任で検討すべし。まあ、そうだとしても、自分が投資したアイドルが、やがてテレビやネット動画、DVDで観られるようになったら、と考えると…。これは“圧倒的悦楽”どころでは済まないかも!?