実際にカエサルは多くの女性と関係を持ったと伝えられる。当時の元老院の三分の一が妻をカエサルに寝取られたという。当時の元老院の定員は600名と言われているから、単純に見ても200名の女性と関係を持っていたことになる。
カエサルは女性問題で女性に恨まれたり、嫉妬されることはなかった。彼は借金をしてまでも高価な贈り物を彼女等に送り、愛人の存在を隠さずにいたと言う。そして、その誰とも決定的に別れることはなかったと言う。
更に、彼はエジプトに遠征をして、世紀の美女クレオパトラと恋愛関係に落ちた。クレオパトラはカエサルとの間に、息子のカエサリオンを産んだと伝えられる。
その後カエサルは暗殺されて、果敢なくも命を落とすのだが、カエサルと同じことがナポレオンにも言える。
ナポレオンの場合は、最初の夫人を快く思わなかったナポレオンの親族が、彼に浮気をするように絶世の美人を代わる代わる遣わした様である。
「英雄色を好む」と言うことわざは、まさにこれらの英雄達が、極めて性欲が強かったということを物語っているのではないだろうか。これら英雄達から発散する男性フェロモンは、異性を惹きつけて離さなかった様にも思われる。
また、性欲の強い人間は自分が異性に好かれる様に、日頃から体形維持や、若さを保つ努力をしている様である。男女を問わずに何歳になっても色気がある男女を拝見すると、彼等の性欲はすなわち長生きの秘訣であることが分かる。
イギリスで1997年に発表された調査結果がある。45歳から59歳までの918人の男性を10年間調査したところ、SEXの回数が多い男性ほど死亡率が低かったという。性的興奮を定期的に覚える男性よりも、性的興奮のない男性の死亡率は二倍に上ったそうである。
これらを踏まえると、性欲は生命力を増長させる秘訣であるように思われる。性欲が強い方が長寿であるというのは真実ではないだろうか。(藤原真)