菅井さんの死去を受けて、ネットでは追悼の声があがっている。興味深いのは世代ごとに菅井さんの思い出がある点だろう。
40代以上は『必殺仕置人』(TBS系)における中村せん役のイメージが強いようだ。同作は1973年放送で、その後「必殺シリーズ」も続いたので、なじみ深いのだろう。ネットでも、「『ムコ殿!』のセリフなつかしい。よく真似していたな」「昔からおばあさん役のイメージだわ」といった声が聞こえる。さらに、同年には『太陽にほえろ!』(日本テレビ系)で松田優作演じるジーパン刑事の母親、柴田タキ役も好演した。
一方、一世代下がった30代となると、『ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!』(フジテレビ系)でのコントでの活躍や、安達祐実が主演した『家なき子』(日本テレビ系)で演じた窃盗団の鬼ババアである田畑光江役のイメージが強いようだ。ネット上でも、「『やるやら』の菅井さんはおちゃめだったな」「『家なき子』のババアの『踏まれても踏まれても生えてくる雑草になれ』はめっちゃ名言だったわ」といった声が並ぶ。
コメディタッチから、シリアスな演技まで幅広い役柄をこなせる人物が菅井さんであったといえるだろう。さらには「日本人のおばあさん」として愛された存在といえるかもしれない。菅井さんのご冥福をお祈りしたい。